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ペーター・ヘニッケ/ディーター・ザイフリート 著 朴勝俊 訳 A5判 上製526頁 定価(本体3,200円+税) 「ネガワット」とは「使われなかった電力」のこと。エネルギーの使い方を変えて、「使われなかった電力」=「節電所」を建設しようというのが本書の主張である。発想を変えてみると日常生活や企業の中でもその可能性が意外と高いことに驚かされる(ドイツの実践例でそれを示している)。企業や行政のみならず、NPOや、地球温暖化防止と省エネルギーに取り組むすべての人たちに示唆と勇気を与えてくれる一冊。 |
主 な 目 次 | |
■すべてはこうして始まった | |
■第1章 |
「商品としてのエネルギー」と地球の気候:地球は一つしかない 01 「市場がすべてを解決する」 02 「エネルギーという商品」の二面性◎豊かさと破滅 03 地球温暖化◎「行動」か? 「様子見」か? 04 世界にとってのチャンス◎同世代・将来世代と手を結ぶ 05 「持続可能性」◎だれもが賛成、しかし実現は遠い 06 持続可能なエネルギーシステムへの分岐点 07 エネルギーの将来設計はできる◎省エネと太陽エネルギーでリスク削減を! 08 エネルギー消費の増大は運命ではない 09 地球規模の温暖化防止の費用は、将来の被害よりずっと小さい 10 行動の余地が生かされず、実行力が欠けている |
■第2章 |
エネルギーサービス企業への転身 01 変化の圧力◎縮小する市場での競争 02 「会社」から「企業」へ◎市営電力会社の発展 03 「最小コスト計画(LCP)」◎だれもが得するストラテジー 04 新しいエネルギー政策の枠組み 05 まず市場を合理的に機能させる 06 価格を通じた誘導手段だけでは経済にも「やさしく」ない 07 LCP措置はいつ、だれにとって有利なものとなるか? |
■第3章 |
「節電所」の建設 : 設計から竣工まで 01 「節電所」とは何か? 02 節電所の経済学◎経済全体にとっての損益 03 「最小コスト計画」についての詳細 04 電力会社にとっての収支 05 顧客にとっての収支 06 環境の視点からみた収支 07 ハノーファー節電所 08 建設計画◎小さな市場に分割する 09 節電所の「建材」:サービスプログラム 10 節電所の実際 11 動機付け 12 先駆者の活動 13 効率化市場の革新的なアクターはほかにもいる 14 節電所のプロトタイプ◎「マイスター・ランプ」は節電の特効薬 15 RWE社のKesSプログラム 16 ランゲンハーゲン市の事業向けプログラム 17 「明るいNRW」◎州レベルのLCPブレイクスルー 18 ドイツ全土の節電所構想 |
■第4章 |
未来の市営電力会社 01 「未来の市営電力会社」になるためには? 02 顧客とのつながりを大切にする合理的エネルギー利用 03 資金調達方法と政府の支援 04 ネガワット活動に縄張りはない 05 新たな事業分野と多角化 06 エコロジー的協調モデル 07 「未来の市営電力」のための長期戦略 08 ソーシャル・マーケティングと「新しい豊かさのモデル」 |
■第5章 |
規制緩和、あるいは完全市場のユートピア? 01 「規制緩和論」の背後にある利害 02 前提条件とルール 03 目標が一致しなければ、手段を論じる意味はない! 04 「外部費用」◎現実には無視、理論では被害の過小評価に悪用? 05 規制緩和ではなく誤った規制の修正を 06 競争理論上も筋が通らない規制緩和の立場 07 原則はネガワットとメガワットの正しい競争! 08 持続可能なエネルギー経済のための八つの要点 09 規制政策はどうあるべきか 10 価格競争の嵐 11 自由化の影響と今後の可能性 |
■第6章 |
節電所からの教訓:「回避の経済学」 01 節電所はすべての見本になれるか? 02 熱を節約して儲ける 03 直接熱供給から省エネコントラクティングへ 04 「回避の経済学」は成長の重要キーワード 05 自然を忘れた経済学と、経済と両立しないエコロジー 06 環境破壊を回避するための費用はいくらか? 07 消費とは結局何なのか? 08 生産と商品ラインナップにおける投入量削減 09 「回避の経済学」の一般原則 10 「回避の経済学」の具体例 |
■第7章 |
効率革命の可能性と限界 01 革新的な技術だけではできない 02 効率性と十分性◎コインの両面 03 相互作用◎あるいは、いかにして未来の市場が成立するのか? 04 効率改善の潜在性◎照明の例 05 もっと少ないエネルギーでもっと豊かに? 06 エネルギー需要を増やしてしまう効率改善 07 「持続可能性」への通過点としての効率革命 08 どれだけあれば、だれにとって十分なのか? |
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