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(別添 3)

電子計算機の目標設定のための区分

1.製品特性による区分

電子計算機は、使用形態や必要性能の面で、サーバ型コンピュータ(汎用コンピュータ、ミッドレンジコンピュータ等)、クライアント型コンピュータ(ワークステーション、デスクトップ型パソコン等)に大別され、さらに、クライアント型コンピュータは、デスクトップ型コンピュータ(電池駆動型でないもの)とノートブック型パソコン(電池駆動型)に分類される。

【電子計算機の製品特性毎の特徴】

区分 主な特徴 用途
サーバ型
コンピュータ
・一般的業務から特殊業務まで、多様な領域で用いられる。
・システム管理には信頼性、データ通信には高速性、複数業務には並列処理特性等が求められる等、性能範囲が多様
・大規模システム管理
・金融等勘定系業務
・事業者等基幹系業務
・ネットワーク接続
・学術計算 等
クライアント型
コンピュータ
[電池駆動型以外]
・個人業務等に使用されるコンピュータ
・直接的な入出力(ディスプレイ等)により使用される
・比較的軽易な業務に用いられる
・ワークステーションを含む
・オフィス
・家庭
・学校 等
クライアント型
コンピュータ
[電池駆動型]
(ノートブック型パソコン)
・拡張性を犠牲にして、携帯性を重視
・液晶ディスプレイやキーボードが一体
・携帯使用のためのバッテリーを内蔵
・オフィス
・家庭
・学校 等

 

(1)サーバ型コンピュータとクライアント型コンピュータの区分

クライアント型コンピュータは、キーボード(入力装置)及びグラフィックディスプレイ(出力装置)を有するものと定義する。キーボートとグラフィックディスプレイを有していることとは、キーボードやグラフィックディスプレイを内蔵している場合と、外付使用を前提にキーボード接続用ポート及びグラフィックディスプレイ接続用ポートを有する場合の両方を含む。
 なお、サーバ型コンピュータであっても、主に保守等に用いるためにキーボードポートやグラフィックディスプレイポートを有しているものが存在するため、性能指標上での実情を勘案した上で、サーバ型コンピュータを区分する。具体的には、メモリー容量(主記憶容量)が4GB以上またはI/O本数が4本以上のものは、サーバ型コンピュータとして分類。

(2)ノートブック型パソコンとデスクトップ型コンピュータの区分

ノートブック型パソコンは、専ら内蔵された電池を用いて、電力線から電力供給を受けることなしに使用され得るもの(電池駆動型)と定義する。

(3)製品特性による区分

製 品 区 分 想定される製品群
サーバ型コンピュータ
・クライアント型に非該当

汎用コンピュータ
ミッドレンジサーバ
パソコンサーバ
クライアント型コンピュータ
・グラフィックディスプレイポート及びキーボートポートを有するもの またはグラフィックディスプレイポートに換えてディスプレイ装置を内蔵しているもの又はキーボードポートに換えてキーボードを内蔵しているもの
・主記憶容量が4GB未満かつI/O本数が4本未満のも の
電池駆動型以外
・電池駆動型に該当しないもの
デスクトップPC
(ディスプレイ内蔵)
(ディスプレイ外付)
ワークステーション
電池駆動型
・専ら内蔵された電池を用いて、電力線から電力供給を 受けることなしに使用され るもの
ノートブックPC

 

2.性能特性による区分

メモリー容量やI/Oバス制御部については、ユーザや用途によって性能が多様であるため、一定の性能値毎に区分を設け、区分毎にエネルギー消費効率向上を図ることが適当。

(1)I/O本数(入出力用信号伝送路本数)

2次的に分岐するI/O等を算定しないため、システムバス(CPUとメモリーを接続する信号伝送路)から1次的に分岐するI/Oの本数により、区分する。ただし、極度に転送速度が低いもの(100メガビット毎秒未満)、キーボードポート及びグラフィックディスプレイポートは除く。
 なお、I/O本数に拡張性のある機器については、測定方法に基づき当該機器が拡張搭載可能な最大のI/O本数(最大I/O本数)によるものとする。
 具体的には、サーバ型コンピュータは、I/O本数2本未満、2本以上、4本以上、8本以上、16本以上、32本以上で、クライアント型コンピュータ(電池駆動型以外及び電池駆動型)では、2本未満、2本以上で区分する。

(2)メモリー容量(主記憶容量)

主記憶容量は、キャッシュメモリーを除いた容量をギガバイト単位で扱うこととし、主記憶容量毎に区分を設けることとする。
なお、主記憶容量に拡張性のある機器については、測定方法に基づき当該機器が拡張搭載可能な最大の主記憶容量(最大主記憶容量)によるものとする。
 具体的には、サーバ型コンピュータは、主記憶容量1GB未満、1GB以上、4GB以上、16GB以上(I/O本数が4本未満のサーバ型コンピュータについては、0.25GB未満、0.25GB以上、0.5GB以上、1GB以上、2GB以上、4GB以上、16GB以上)で、クライアント型コンピュータ(電池駆動型以外及び電池駆動型)では、0.25GB未満、0.25GB以上、0.5GB以上、1GB以上、2GB以上で区分する。
 なお、その他に電力を消費する構成要素としては、信頼性、拡張性、取扱容易性、内蔵磁気ディスク装置記憶容量、内蔵拡張ボード等の性能指標が考えられるが、区分が複雑多岐に渡ってしまうこと、指標の数値化が困難であること等から、捨象することとした。

参考1「入出力用信号伝送路本数とエネルギー消費効率の相関図」
参考2「主記憶容量とエネルギー消費効率の相関図」

3.製品特性、性能特性による仮区分案

(1/2)

製品区分 入出力用信号伝送路本数 主記憶容量 区分
サーバ型コンピュータ 32本以上 16GB以上
4GB以上(16GB未満)
1GB以上( 4GB未満)
1GB未満
16本以上(32本未満) 16GB以上
4GB以上(16GB未満)
1GB以上( 4GB未満)
1GB未満
8本以上(16本未満) 16GB以上
4GB以上(16GB未満)
1GB以上( 4GB未満)
1GB未満
4本以上( 8本未満) 16GB以上
4GB以上(16GB未満)
1GB以上( 4GB未満)
1GB未満
2本以上( 4本未満) 16GB以上
4GB以上(16GB未満)
2GB以上( 4GB未満)
1GB以上( 2GB未満)
0.5GB以上( 1GB未満)
0.25GB以上(0.5GB未満)
0.25GB未満

 

(2/2)

製品区分 入出力用信号伝送路本数 主記憶容量 区分
  2本未満 16GB以上
4GB以上(16GB未満)
2GB以上( 4GB未満)
1GB以上( 2GB未満)
0.5GB以上( 1GB未満)
0.25GB以上(0.5GB未満)
0.25GB未満
クライアント型
コンピュータ
[電池駆動型以外]
2本以上( 4本未満) 2GB以上( 4GB未満)
1GB以上( 2GB未満)
0.5GB以上( 1GB未満)
0.25GB以上(0.5GB未満)
0.25GB未満
2本未満 2GB以上( 4GB未満)
1GB以上( 2GB未満)
0.5GB以上( 1GB未満)
0.25GB以上(0.5GB未満)
0.25GB未満
クライアント型
コンピュータ
[電池駆動型]
2本以上( 4本未満) 2GB以上( 4GB未満)
1GB以上( 2GB未満)
0.5GB以上( 1GB未満)
0.25GB以上(0.5GB未満)
0.25GB未満
2本未満 2GB以上( 4GB未満)
1GB以上( 2GB未満)
0.5GB以上( 1GB未満)
0.25GB以上(0.5GB未満)
0.25GB未満

 

4.仮区分整理の考え方

○性能特性(入出力用信号伝送路本数、主記憶容量)が上位の区分(上位区分)のトップランナー値より、当該区分のトップランナー値が悪い値となっている場合【逆相関】、当該区分を上位区分に統合又は上位区分の値を採用。
○当該区分に該当する製品がない場合【空集合】、当該区分を上位区分に統合又は上位区分の値を採用。

5.製品データによるトップランナー目標値の算出
  別表(1)
  別表(2)
  別表(3)
  参考3「製品データ分布図」(サーバ型コンピュータ)
  参考3「製品データ分布図」(クライアント型コンピュータ)
  参考4「区分ごとの製品データ分布と目標値」(1)
  参考4「区分ごとの製品データ分布と目標値」(2)
  参考4「区分ごとの製品データ分布と目標値」(3)
  参考4「区分ごとの製品データ分布と目標値」(4)
  参考4「区分ごとの製品データ分布と目標値」(5)
  参考4「区分ごとの製品データ分布と目標値」(6)
  参考4「区分ごとの製品データ分布と目標値」(7)
  参考4「区分ごとの製品データ分布と目標値」(8)

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