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(別添2)
エアコンディショナーの目標設定のための基本区分について

1.区分の基本的考え方について
 エアコンディショナーの目標設定のための区分は、基本機能、ユニット形態、冷房能力により、それぞれ次のように区分する。
 (1) 基本機能による区分
 ヒートポンプ暖房機能を有する冷暖房兼用機と冷房のみの機能を有する冷房専用機で区分する。
   A) 冷暖房兼用
   B) 冷房専用
 (2) ユニット形態による区分
   ユニット形態により次のように区分する。
   A) 直吹き形/ウインド形・ウォール形
   B) 直吹き形/セパレート/壁掛け形
   C) 直吹き形/その他
   D) ダクト接続形
   E) マルチタイプ
 (3) 冷房能力による区分
   設置する部屋の面積等に応じた冷房能力に基づき、 5段階の冷房能力で区分する。
             [適用面積の目安 (木造〜鉄筋コンクリート)]
   A)     〜 2.5kW 以下 [住宅用 (7〜10畳相当以下) ]
   B) 2.5kW超 〜 3.2kW 以下 [住宅用 (9〜13畳相当以下) ]
   C) 3.2kW超 〜 4.0kW 以下 [住宅用 (11〜17畳相当以下) ]
   D) 4.0kW超 〜 7.1kW 以下 [住宅・店舗用 (12〜38畳相当以下) ]
   E) 7.1kW超 〜 28.0kW 以下 [大型店舗・ビル空調用]

2.ユニット形態別の区分について

 ユニット形態別の区分については、 住宅・ビル等への設置における寸法等の制約から、基本的な構造が異なっているものごとに区分を設定することとする。 ルームエアコンディショナーとして一般的な直吹き形/壁掛け形以外の区分の状況は次のとおり。
 (1) ウインド形・ウォール形について
 ウインド形については、 小部屋用のものが主体になっているが、多くは窓にそのまま設置するため、重量・寸法上の制約が厳しい。ウォール形についても建築設計上の制約が大きい。
 (2) 直吹き形で壁掛け形以外のものについて
 直吹き形で壁掛け形以外のものは、 多くは天井面にグリルを残し、本体を天井に埋込んで設置されるカセット形のものであり、天井裏の高さ、住宅工法による幅等の寸法に制約される。
 (3) ダクト接続形について
 ダクト接続形については、多くは本体を天井裏に設置し、吹出口や吸込口にダクトを接続するタイプのものであるが、カセット形より更に天井の高さによる制約が大きくなるとともに、機外静圧が必要なため、送機動力が他の形式に比べ大きくなる。
 (4) マルチタイプについて
 マルチタイプについては、1の室外機に2以上の室内機を接続しており、上記の機器と基本的な構造が異なるものである。

3.冷房能力による区分について
 従来の基準における冷房能力による区分は、〜4.0kW、〜7.1kW、〜27kW(今回は〜28kWへと拡大)の3区分であったところ、今回は、特に4.0kWまでの範囲について、細分化を図っている。この理由は次のとおり。
(1) 冷房能力4kWまでの範囲のエアコンについては、現在、部屋の大きさに対応して、2.0、 2.2、 2.5、 2.8、3.2、3.6、4.0kWの7種類が存在する。
(2) こうした冷房能力4kWまでの範囲のエアコンについては、特に壁掛け形において、過去数年間、省エネルギー化の技術革新が飛躍的に進んだ分野であり、各能力ごとのCOPのトップ値は、極めて高い水準に達している。
(3) また、各能力ごとのCOPトップ値は、極めて高いレベルにあるが故に部屋における寸法上の制約等を相当反映したものである。このため、冷房能力4kW以下のエアコンについては、 こうした技術上の実態に応じた区分分けが必要になると考えられる。
(4) このような事情を勘案しつつ、冷房能力4kWまでの範囲のエアコンについては、対応する室内面積と室内寸法上の制約等の実態を踏まえて、できる限り合理的になるよう考慮し、〜2.5kW、〜3.2kW、〜4.0kWの3区分とすることが適当と考えられる。
 このように、目標設定のための区分については、上記の基本機能等による3つの区分の合計である50区分を基本とする。なお、この50区分をベースに、製品の出荷状況や技術的内容等を踏まえて、さらに区分の集約を行うこととする(別添3「エアコンディショナーの区分の集約及び目標値について」参照)。
参考1「エアコンディショナーの基本区分案」
参考2「基本区分案の区分ごとの出荷台数」
参考3「基本区分案の区分ごとの機種数」

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