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エアコンディショナーにおける省エネルギー技術の今後の見通し 及びエネルギー消費効率の改善について | ||||||||||||||
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1.技術開発の動向及び今後の見通しについて エアコンディショナーに関する省エネルギー技術は、基本的にはユニットを構成する熱交換器、送風機、圧縮機といった各構成機器の改良技術であり、これまで材料の代替、形状の改良、駆動方式の変更等各種の改良が行われてきた。 しかし、これら要素技術の開発も限界に近いところに達しており、今後はわずかな改善があったとしても、革新的な技術開発は期待できない状況にある。 なお、こうした限界近くに達している各種省エネルギー技術の成果が盛り込まれたエアコンディショナーが、現在の最高水準のエネルギー効率を実現している。 したがって、今後は、需要動向や製造コストに配慮しながら、これら各種省エネルギー技術を可能な限り多くの製品に投入してゆくことが重要な課題となっている。 各要素技術の改善と今後の見通しは、以下のとおり。 (1) 熱交換器について 熱交換器は、室内ユニットでの室内空気と冷媒の熱交換、室外ユニットでの室外空気と冷媒との熱交換を行うもので、エアコンの最も重要な構成要素の1つである。 この熱交換器には、空気側のプレート状のアルミフィンに、冷媒側の銅管が貫通するフィンチューブ形の熱交換器が使用されている。
2.HFC冷媒変換にともなう効率の低下について オゾン層保護への対応(別添 4「エアコンディショナー目標年度について」参照)のため、過去数年にわたりHCFC22等に替わる新冷媒の開発・評価及び新冷媒による製品の開発・評価を行ってきた。 その結果、家庭用はHFC410A、業務用はHFC407CなどのHFC系冷媒を採用する方向が大勢となっているが、 (社)日本冷凍空調工業会が行なった代替冷媒の性能評価データによれば、家庭用・業務用エアコンにおけるHCFCからHFC冷媒への転換によって、概ね3〜10%程度のエネルギー消費効率の低下は避けられないとされている。 3.エネルギー消費効率の改善について 上記のように、エアコンディショナーの要素技術の開発は既に最高水準に達していると考えられる。現時点において、これらの省エネルギー技術を製品に円滑に適用することができれば、低COPの製品であっても、COPの向上が期待できると考えられる。 一方、これらの技術は効果的な材料の利用によるものがほとんどであり、結果として、高価な材料の利用により製品価格が大幅に上昇したり、加工が難しい材料の利用により製品寸法が大きくなり設置上の問題が生じる等、これら技術の一層の活用には現実的に相当困難な面が伴うものと考えられる。 また、2.のように、今後冷媒のHFCへの転換が促進されることにより、エネルギー消費効率の若干の低下が見込まれるところであり、こうした状況を総合的に踏まえれば、更なるCOPの向上はに厳しいものと考えられる。 このため、エアコンディショナーにおいては、各区分における最大のCOP値を目標基準値として設定し、その達成に向けて努力することが適当と考えられる。 |