(別添 3)
エアコンディショナーの区分の集約及び目標値について

1.基本区分ごとのCOP最大値について
別添2の基本区分ごとに、1998年10月現在の製品のCOPの最大値を記載すると以下のとおり。

なお、10月時点で既に販売することが発表されている製品及び最近まで販売されていた製品を含む。
冷房能力による区分
〜 2.5kW 〜 3.2kW 〜 4.0kW 〜 7.1kW 〜28.0kW


1.冷暖房兼用のもの(冷暖房平均COP)
(1)直吹き形/ウインド形・ウォール形
2.57 2.85 2.46

(2)直吹き形/セパレート/壁掛け形
5.27 4.90 3.65 3.17 3.10

(3)直吹き形/その他
2.97 3.96 3.20 3.12 3.06

(4)ダクト接続形
2.28 2.96 2.58 2.87 3.02

(5)マルチタイプ
4.12 3.23 3.07


2.冷房専用のもの(冷房COP)
(1)直吹き形/ウインド形・ウォール形
2.67 2.19 2.25

(2)直吹き形/セパレート/壁掛け形
3.64 3.64 3.08 2.91 2.81

(3)直吹き形/その他
2.88 2.85 2.85

(4)ダクト接続形
2.72 2.51 2.71

(5)マルチタイプ
3.23 2.58 2.47


2.区分集約の考え方について
(1)区分集約の考え方
50の区分から成る基本区分案について、以下のような観点を考慮して、区分を集約する。(なお、形態ごとの各区分については、便宜的に左側の冷房能力の小さい方から、第1区分、第2区分、第3区分、第4区分、第5区分とする。)
A)冷房能力が第1区分から第3区分までのもの、第4区分、第5区分については、それぞれ家庭用が主である区分、家庭用と業務用が混在している区分、業務用が主である区分であり、技術的な差異等も存在することから、これらについては3つの区分を基本的に維持する。
B)現時点で製品出荷がない区分については、将来的にも製品出荷の可能性が少ないものがほとんどであり、隣接する区分と同様の扱いとしても差し支えないこと等から、当該区分が含まれる形態に最も近い1又は2区分の目標値を勘案して、そのうちで最大のCOP値を採用し、A)の場合を除き、当該最大COP値の区分と統合する。
C)A)、B)の例外として以下のとおり集約する。
1)冷暖房兼用・直吹き形・ウインド形・ウオール形については、第2区分のCOP値が最大であり、第1区分のCOP最大値を上回っている。しかしながら、冷房能力の値とCOPの値は正の相関関係にあることから、冷房能力が第2区分より小さい第1区分については、技術的に第2区分と同様の対応が可能と考えられるため、技術進歩を見込み、第2区分と統合し、同じ目標値を採用する。
また、第3区分以降の区分については、将来的に出荷される見込みが少ないこと等から、同様に第2区分と同値として統合する。
したがって、この形態については、1つの区分とする。
2)冷暖房兼用・直吹き形・その他のものの第1区分と第2区分では、第2区分のCOP値が大きいが、第2区分より冷房能力が小さい第1区分については、技術的に第2区分と同様の対応が可能と考えられるため、技術進歩を見込み、第2区分と同じ目標値を採用する。なお、これらの区分は、相当程度の出荷台数、機種数が存在すること等から、統合は行わない。
3)冷暖房兼用・ダクト接続形のものについては、第5区分のCOP値が最大であり、第5区分より冷房能力が小さい第4区分以下の区分については、技術的に第5区分と同様の対応が可能と考えられるため、技術進歩を見込み、第5区分と同じ目標値を採用する。
また、第3区分以下の部分は、将来的な出荷見込みが少ないこと等から、3つの区分を統合する。
4)冷房専用・直吹き形・ウインド形・ウオール形については、第1区分以外の区分で将来的な出荷見込みが少ないこと等から、全体で1つの区分とし、その中で最大のCOP値を採用する。
5)冷房専用・ダクト接続形のものの第4区分と第5区分では、第5区分のCOP値が大きいが、第5区分より冷房能力が小さい第4区分については、技術的に第5区分と同様の対応が可能と考えられるため、技術進歩を見込み、第5区分と同じ目標値を採用する。
6)冷房専用・マルチタイプのものについて、第3区分以下の部分は、将来的な出荷見込みが少ないこと等から、3つの区分を統合して最大のCOP値を採用する。また、この第3区分以下の部分の統合により、第3区分の目標COP値が変わることに併せて、現時点で製品出荷のない第4区分についても、?の考え方に基づき、COP値の大きい第3区分の数値と同じ目標値を採用する。

エアコンディショナーの区分の集約案について
1.冷暖房兼用のもの
(1) 直吹き形/ウインド形・ウォール形
〜28.0kW

(2) 直吹き形/セパレート/壁掛け形
〜 2.5kW 〜 3.2kW 〜 4.0kW 〜 7.1kW 〜28.0kW

(3) 直吹き形/その他
〜 2.5kW 〜 3.2kW 〜 4.0kW 〜 7.1kW 〜28.0kW

(4) ダクト接続形
〜 4.0kW 〜 7.1kW 〜28.0kW

(5) マルチタイプ
〜 4.0kW 〜 7.1kW 〜28.0kW


2.冷房専用のもの
(1) 直吹き形/ウインド形・ウォール形
〜28.0kW

(2) 直吹き形/セパレート/壁掛け形
〜 2.5kW 〜 3.2kW 〜 4.0kW 〜 7.1kW 〜28.0kW

(3) 直吹き形/その他
〜 4.0kW 〜 7.1kW 〜28.0kW

(4) ダクト接続形
〜 4.0kW 〜 7.1kW 〜28.0kW

(5) マルチタイプ
〜 4.0kW 〜 7.1kW 〜28.0kW


エアコンディショナーの目標値について
I.目標値について
前記のような整理の下に、各区分の目標値を示すと以下のとおり。
冷房能力による区分
〜 2.5kW 〜 3.2kW 〜 4.0kW 〜 7.1kW 〜28.0kW


1.冷暖房兼用のもの(冷暖房平均COP)
(1) 直吹き形/ウインド形/ウォール形
2.85

(2) 直吹き形/セパレート/壁掛け形
5.27 4.90 3.65 3.17 3.10

(3) 直吹き形/その他
3.96 3.96 3.20 3.12 3.06

(4) ダクト接続形
3.02 3.02 3.02

(5) マルチタイプ
4.12 3.23 3.07


2.冷房専用のもの(冷房COP)
(1) 直吹き形/ウインド形・ウォール形
2.67

(2) 直吹き形/セパレート/壁掛け形
3.64 3.64 3.08 2.91 2.81

(3) 直吹き形/その他
2.88 2.85 2.85

(4) ダクト接続形
2.72 2.71 2.71

(5) マルチタイプ
3.23 3.23 2.47


II.エネルギー消費効率の改善
上記「目標値」に基づく、目標年度におけるエアコンディショナーの消費効率について、一定の条件に基づき、1997冷凍年度の実績値と比較すると、冷暖房兼用のもので約63%、冷房専用のもので約14%のエネルギー消費効率の改善になると試算される。(参考 5参照)

(参考 4「エアコンディショナーにおける省エネルギー技術の今後の見通し」)
Source:MITI / Copyright(C) 1996-1999 ECCJ [戻る]