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冷却塔

冷却塔は、設備で受取った冷却水の熱を外気に捨てるための設備で、ポンプで冷却塔に送られた水がこの塔の上部で散水され、冷却塔ファンからの気流と接触し て一部が気化し、気化熱を奪うため自らの温度が下がり、下部のタンクに貯水した後、設備に再循環される仕組である。空調システムにおいては、凝縮器に送ら れた冷却水が空調負荷として冷媒の凝縮に必要な熱量を受取り、冷却塔に捨てる役割を担っている。

冷暖房設定温度

地球温暖化対策、エネルギーセキュリティの目的で、政府(省エネルギー・省資源対策推進会議省庁連絡会議)は毎年夏・冬の初めに「夏(冬)の省エネルギー について」という要請文を出している。その中で、オフィス、家庭に対して省エネのためエアコンの設定を強めすぎないよう求めている。最近は夏28℃、冬 20℃(官公庁では19℃)を要請提案している。この温度は服装等に配慮すれば決して不快な温度ではなく、集客施設でもこれに近い温度が受け入れられてきてい る。なお、省エネ法の「工場事業場判断基準」では、この値を勘案して工場・事業場の空調温度を設定するよう求めている。
http://www.eccj.or.jp/gov_pr/index.html

冷凍・冷蔵庫の熱損失

冷凍・冷蔵庫の主たる熱損失は、外壁面からの熱侵入、外気侵入と冷気漏出である。これらの対策は、
・壁面の断熱性・防湿性向上
・搬入口の外気遮断、開閉扉のシールパッキンの取替え、扉開閉時間に短縮、前室の設置
・蒸発器出口蒸気管の保冷(圧縮機動力の減少)
cf. 冷凍庫・冷蔵庫

冷凍機

一般に使われている空調用冷凍機(冷温水器とも呼ぶ)には、圧縮式と、吸収式がある。
・ 圧縮式冷凍機(ターボ式、往復動式など)は、冷媒の圧縮、凝縮、膨張、蒸発の「冷凍サイクル」で冷媒ガスの圧縮仕事を担うものである。空調用と冷凍・冷蔵 用の圧縮式冷凍システムは原理的には同じである。圧縮機の駆動方式は、電動機駆動かエンジン駆動であるが、電動機駆動が主流である。ガスエンジンを使った 冷凍機システムはガスヒートポンプともいう。
・吸収式冷凍機は、水の気化熱を利用して空調用冷水を作る設備である。これは、蒸発、吸収、再生、凝 縮の水冷媒サイクルで、以下のようになっている。凝縮器の下流の膨張弁を出た凝縮水が蒸発器の真空下で蒸発し、この中の冷水コイルを介して約7℃の冷水を 作る。蒸発器を出た水蒸気は真空下の吸収器に入り、濃臭化リチウム(LiBr)水溶液に吸収される。吸収器で希釈されたLiBr水溶液はポンプで再生器へ 送られ、ここで加熱源(燃料焚きバーナ、蒸気、熱水など)によって加熱され、濃縮されたLiBr水溶液は吸収器に戻り、発生した蒸気は真空状態の凝縮器に 入る。凝縮器では外部循環の冷却水によって蒸気は凝縮・液化する。

冷凍庫・冷蔵庫

主として食品の鮮度管理を目的として、各種食品に適した温度(保管温度)で保管する設備である。冷凍庫の保管温度は、F1級(‐25℃)、F2級 (‐35℃)、F3級(‐45℃)、F4級(‐55℃)が標準である。例えばF1級の温度制御範囲は、-20--30℃である。冷凍機内には直膨式冷却器 が高所に取付けられていて、冷却器ファンで冷気を庫内循環させるようになっている。冷蔵庫の保管温度は、C3級(0℃)、C2級(‐6℃)、C1級 (‐15℃)が標準である。例えばC3級の温度制御範囲は、-2-10℃である。
冷凍冷蔵庫は、冷凍室と冷蔵室を1台の業務用冷蔵庫に組み込んだもので、家庭用のものも小型の冷凍冷蔵庫である。
Cf. 冷凍・冷蔵庫の熱損失

冷凍サイクル

冷媒が気化と液化の状態変化を繰り返しながら冷水の製造または冷凍を行うサイクル。圧縮冷凍方式では、冷媒が蒸発、圧縮、凝縮、膨張の4工程で循環する。また、吸収式冷凍方式では、冷媒が蒸発、吸収、再生、凝縮の4工程で循環する。
Cf.:冷凍機

冷媒

低温熱源から高温熱源への熱エネルギーの移動を実現する冷凍システムにおいて、熱移動に直接携わる作動流体を冷媒と呼ぶ。現在は空調・冷凍用の圧縮式冷凍 機に使用されている冷媒はR-22などフロン系(ハロゲン化炭化水素)が多いが、今後は環境問題に対応した脱フロンの観点から新規開発の代替フロン冷媒が 使用されると予測される。

レキュペレータ-

工業炉の熱効率を高める目的で、その高温排ガスから空気側に熱回収して、空気を予熱する熱交換装置。工業炉の排熱回収装置は、高温の排ガスを扱うためボイ ラーの空気予熱器とは構造も異なるので、区別してレキュペレータと総称している。形式には対流熱交形、蓄熱熱交形等があり、後者の例では炉と一体としたリ ジェネレイティブバーナと呼ばれる高性能な装置が最近実用化されている。工業炉の廃熱回収方法として、上記以外に、廃ガスを材料予熱に使う、あるいは低温炉に導入する方法もある。
なお、省エネルギー法判断基準に工業炉の基準廃熱回収率(基準値、目標値)が規定されている。炉の廃熱回収の手段の一つといえる。
Cf.:リジェネイティブ・バーナ

レシプロコンプレッサー

空気を圧縮する方式が容積式、往復式である圧縮機をいう。通常、吐出圧力0.7〔MP〕以上の圧縮機では多段圧縮としインタークラーを備える。ピストンのシールを油膜で行うものと無給油式がある。圧縮効率は1番よいが補修費が高く騒音も比較的大きい。

連鎖化事業者

定型的な約款による契約に基づき、特定の商標、商号そのほかの表示を使用させ、商品の販売又は役務の提供に関する方法を指定し、かつ、継続的に経営に関する指導を行う事業を行っており、次の(1)及び(2)の両方の事項を加盟店との約款等で満たしている事業者を言う。
(1)本部が加盟店に対し、加盟店のエネルギーの使用の状況に関する報告をさせることができること。
(2)加盟店の設備に関し、以下のいずれかを指定していること。
・空気調和設備の構成機種、性能又は使用方法
・冷凍又は冷蔵機器の機種、性能又は使用方法
・照明に係る機種、性能又は使用方法
・加熱及び調理機器の機種、性能又は使用方法

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