Vapor Crystal Systemは、冷媒の蒸発（液体→気体）、凝縮（気体→液体）の相変化に伴う潜熱の移動を利用して、効率よく冷暖房を行なうことのできる空調システムです。従来の、水を冷媒として用いるシステム（水の温度差５℃で５Kcal／lの熱搬送）に比べ、フロン冷媒などを用いて、約10倍の熱搬送を行なうことができます。 　また、Vapor Crystal Systemは、気体と液体の比重差により、冷媒の自然循環を行なうため、従来必要とされていた、水の循環ポンプや冷媒のコンプレッサー等の搬送動力を一切必要としない、全く画期的な空調システムです。

Merit1. シンプルで高性能
●高い信頼性
	自然循環のためポンプなどの稼働部がなく、システムとしての信頼性が高くなります。また冷媒には従来のエアコンのような油を含んでいませんので、油にまつわるトラブルもありません。
●冷媒の自己制御
	系内の温度・圧力の分布が、より負荷の大きい方へ流れてバランスを保とうとする「冷媒の自己制御」という特性を備えているため、負荷に応じて自動的に能力の対応が行われます。
Merit2. 思いのままの快適空調
●４管式個別分散型室内ユニット
	ビルの気密性向上とオフィスオートメーション化によって、冬でも冷房負荷が点在する建物が増えています。本システムでは冷暖房用４管式配管と、ダブルコイルを組込んだ個別分散型室内ユニットによって、きめ細かな空調を実現しています。
●機械室不要
	室内ユニットは小型で天井内に納まります。従って各階には機械室が不要となり、スペースの有効率が向上します。
●残業空調対応
	従来のセントラル方式では１室の残業のためにも全館への熱搬送が必要でしたが、本システムならばいつでも自由に個別対応ができ、経済的です。
Merit3. 経済的な夜間電力を効果的に利用
●経済性の向上
	２次側のポンプ動力が不要であり、冷媒の圧縮機も不要のため、きわめて経済的です。
●蓄熱・熱回収のダブル経済性
	氷蓄熱システム（CLIS-HR）との組合せが経済的です。従来の直膨型個別分散空調では不可能であった蓄熱と熱回収の機能を備えていますので、それぞれのメリットである安価な夜間電力の利用や、ピークシフトによる熱源容量と契約電力の削減、冷暖同時運転による熱回収などダブルの経済性が生まれます。
Merit4. 水を使わず、運転も容易
●クイックスタート
	冷媒の比熱は水の約1/3であるため、運転始動時に冷媒自身の温度変化が速く、瞬時に所定の吹出温度になります。
●配管のサイズダウン
	冷媒の潜熱変化を利用しているため、流量当りの搬送熱量が大きく、配管が細くて済みます。
●金属腐食のない配管
	現代のインテリジェントビルは高度な情報機器で武装された"電子の要塞"です。「氷蓄熱でピークシフトはしたいけれど、冷温水では配管寿命が心配」という不安に、ペーパークリスタルシステムが解答を出しました。冷媒R-22は無害で電気を通さず、しかも金属腐食の心配がありません。ビルの将来を考えても本システムがお得です。

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