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(参考資料1-10) |
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10.消費電力量に影響する仕様の変遷 欧米等外国製品との冷蔵庫仕様の違い |
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日本の場合、冷蔵庫の仕様は特徴ある発展を遂げており、判断基準を定める上で国民性を考慮する必要がある。 |
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1. | 日本では刺身など生の魚肉や季節の生鮮食品を好むため、「特定低温室」」野菜室」注)中など細やかな温度、湿度の管理など貯蔵区分が細分化した使われ方が好まれており、普及している。最近では専用「製氷室」、脱臭機能付きなども一般化している。 |
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注) | 呼び名として「チルド室」、「パーシャル室」、「氷温室」などがある。 |
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2. | 気候が高温多湿帯であるため、特に梅雨時など着霜量が多く、またフリーザーが大型するほどに霜取り作業が嫌われ、全自動除霜・冷気制御循環方式(ノーフロスト・ファンクール方式)が全盛となった。 |
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3. | 住宅事情から住空間が狭いため、冷凍庫と冷蔵庫が一体となった冷凍冷蔵庫が主体であり、また限りある空間を有効に活用するために外形寸法に対して高性能断熱材を使用する等、最大内容積を求めていること。などが挙げられよう。 |
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これら日本冷蔵庫の特徴でもある機能・性能面の仕様差は、いずれもエネルギー多消費の方向に作用している。 エネルギーコスト(電気代)が高い日本では、省エネルギーが商品価値を高めることは事実であるが、これまでは消費電力量の削減よりも、使い勝手や機能を高めることのほうが市場の評価が高く、多機能・高機能化を維持する方向に技術開発の主体がおかれてきた。 |
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世界の冷蔵庫の仕様差異 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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内容積区分は小型120L以下、中型121〜300L、大型301〜400L、超大型401L以上とした。 |
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消費電力量に影響する仕様の変遷 |
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最近の消費電力量に関わる製品仕様及び技術動向は概略次の表の如くである。 |
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単位内容積当たり消費電力量推移 |
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冷蔵庫におけるエネルギー効率の指標として、冷蔵庫の消費電力量に与える最大要素である容量の大きさを考慮した単位内容積当たりの消費電力量で効率の目安とすることができる。但し、冷凍・冷蔵庫では冷凍室と冷蔵室の容積の割合、直冷方式、ファンクール方式、付加機能等大きく異なるのでクラス分けした評価が必要になる。 下図は(社)日本電機工業会において、冷蔵庫、冷凍・冷蔵庫および冷凍庫にクラス分けした推移である。 冷蔵庫が特定機器に指定された昭和54年(1979年)から昭和59年(1984年)にかけては大幅に省エネが進展したもののフロン対応、大型化および多機能化によって横這い傾向にあった。特に冷凍庫では出荷台数が少ないものの小型需要の増大、フロン対応による効率の低下が大きく影響している。 |
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(注)B法による比較 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
(社)日本電機工業会 推定値。なお、消費電力測定法A法によるものは簡易的に 換算係数1.4を掛けて算出したものである。 |
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