(別添 3)
測定方法について

1.用語
(1)全光束:光源が全ての方向に放出する光束の総和。

(2)lm (ルーメン) :国際単位系による光束の単位。全ての方向に等しく1cd(カンデラ)の光度をもつ点光源から、立体角1sr(ステラジアン)の錐体中に放出される光束の大きさを表す。

2.蛍光灯器具に装着する蛍光ランプの全光束の算出
蛍光灯器具に装着する蛍光ランプの全光束(以下、「全光束」という。)の算出は、次により行う。

全光束は、JIS C 7601の規定により測定され公表された蛍光ランプ単体の全光束値 (以下、「ランプ定格全光束値」という。)に、以下に述べる方法で実測した「安定器光出力係数」と「温度補正係数」を乗じた値とする。
全光束=(ランプ定格全光束値)×(安定器光出力係数)×(温度補正係数)

(1)安定器光出力係数の測定
安定器光出力係数は、次の方法により測定した実用安定器の光出力値と試験用安定器の光出力値の比を用いる。

安定器光出力係数=実用安定器の光出力
試験用安定器の光出力

@測定条件
安定器の周囲温度は、25±2℃とする。
A測定方法
磁気式安定器の光出力は、JIS C 8108「蛍光灯安定器」の「6.2.6 ランプ電流及びランプ電力試験」の規定により、また、電子式安定器の光出力は、JIS C 8117 「蛍光灯電子安定器」の「6.2.6 ランプ電流及び光出力試験」の規定により測定する。

(2)温度補正係数の測定
温度補正係数は、次の方法により該当する蛍光灯器具のランプの管壁温度(最冷点)を測定し、管壁温度に対応する該当ランプの「管壁温度−光束曲線の基準」((社)日本電球工業会策定)により求める。

@測定条件
測定の条件は、特に指定がない限り、次により行う。
(a) 蛍光灯器具の周囲温度は、25±2℃とする。
(b) 蛍光灯器具の取付状態は、JIS C 8106「施設用蛍光灯器具」又はJIS C 8115「家庭用蛍光灯器具」の平常温度上昇試験で規定された取付状態の模擬天井に取 付けた状態で行う。
(c) 測定に使用するランプは、JIS C 8108「蛍光灯安定器」の「付属書2試験用ランプ」に規定する該当ランプを用いる。
(d) 測定は、ランプの管壁温度が安定した後、行う。
(e) 安定器の入力は、定格周波数の定格電圧とする。
A管壁温度の測定
該当する蛍光灯器具に、@(c)の試験用ランプを装着し、(b)の取付け状態及び(a)の周囲温度に保ち、(e)の安定器の定格周波数、定格電圧を入力して点灯させ、(d)の状態になるまで継続したのち、ランプの管壁の最冷点の温度を測定する。

3.消費電力の測定
消費電力の測定は、JIS C 8105の入力試験に規定する方法により行うこととし、2. (2)Aの管壁温度の測定の後、同じ条件において測定を行うものとする。

(参考)
今回のエネルギー消費効率の測定方法の改正(安定器光出力の測定、ランプの管壁温度の測定)は、照明器具の使用実態をより正確に反映させるために行われたものであり、これにより測定される消費効率(lm/W)は、現行測定方法により測定される値より、約10〜15%(約10lm/W)程度小さくなると推定される。


Source:MITI / Copyright(C) 1996-1999 ECCJ [戻る]