マルチタイプの測定方法について
今回、適用範囲に追加するマルチタイプについては、JISの改正により、JIS B 8616 パッケージエアコンディショナで適用対象となっており、温度条件等の基本的内容は定められているが、エネルギー消費効率を測定するために必要となる詳細な条件等は設定されていないため、今回の基準への対象化に当たり、測定方法を決定する必要がある。
マルチタイプは室外機1台について複数台の室内機を使用するものであるため、1台の室外機に接続される室内機の能力、形態、台数等の組合わせは多岐にわたり、それらのすべてについてエネルギー消費効率を評価するのは現実的でないと考えられる。
このため、1つの室外機に対する室内機の標準的組合せを設定することとし、次に定める方法によりエネルギー消費効率を評価する。
(注)なお、ここでいうマルチタイプとは、セパレート型のエアコンディショナーのうち、1の室外機に2以上の室内機を接続し、かつ、室内機を個別制御できるものをいう。
(1) 測定方法
マルチタイプについては、1の室外機に対する以下に示す標準的な室内機の組合わせで、室内機を同時に運転した場合において、JISに規定する冷房能力試験、暖房標準能力試験を行い、その測定値をもってエネルギー消費効率を算定する。
(2) 標準的組合わせ
A) 1の室外機に対する室内機の組合わせが1通りしかないものは、その組合せを標準的組み合わせとする。
B) 1の室外機に対する室内機の組合わせが2通り以上あるものは、次の組合せを標準的組み合わせとする。
(ア) 接続する室内機の形態は、そのマルチタイプの使用上最適なものとし、壁掛け形又は四方向カセット型を原則とする。
(イ) 接続する室内機の台数は、室外機に室内機ごとの接続口を持つものはその口数、個別の接続口がないものは2台を原則とする。
(ウ) 接続する室内機の能力は、その冷房能力の合計と室外機の冷房能力との比が1となるものを選定する。ただし、室内機の冷房能力の合計と室外機の冷房能力の比が1となる組合せがないものは、1の間近の組合せを選定する。
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