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ファンコイルユニット
このユニットは、送風機、熱交換コイル、フィルターを一つのケーシング内にまとめて構成し、コイル部分に冷水や温水を送り、室内の空気と熱交換して空調する。ビルの各個室やペリメーターゾーンで使用されることが多く、一般家庭でも利用されている場合もある。
負荷率(%)
ある期間の平均電力がその期間の最大需用電力の何パーセントにあたるかを示す指標である。負荷率が低いということは、平均需用電力に対して最大需用電力が大きいことを示す。これを電気料金面からみると、契約電力を高めに設定したことに相当し、基本料金が高くなる。一方、設備面からみると、最大需用電力相当の設備容量が設置されたことに相当し、設備投資費が割高となるうえ、機器を低負荷で運転することによる運転効率低下が重なり、更なる電力の損失増加をきたすことになる。
フラッシュ蒸気
配管中で加圧状態にある蒸気ドレン(温度100℃以上)が大気またはより低圧の系統に放出されると、その一部が自己蒸発する。この蒸気をフラッシュ蒸気という。フラッシュ蒸気は低圧の蒸気として利用できる。フラッシュする蒸気の割合:フラッッシュ蒸気率F(重量%)は下式で計算できる。
 F(%)=(h1-h2)/r2×100、h1:ドレン水のエンタルピー(kJ/kg)、h2:フラッシュ蒸気の飽和水のエンタルピー(kJ/kg)、r2:フラッシュ蒸気圧力における蒸発熱(kJ/kg)
フラッシュ前のドレン圧力が高いほど、またドレン圧力とフラッシュ圧力の差が大きいほど大きくなる。例えば、ドレン圧力0.6MPa、フラッシュ圧力0.2MPaの場合には、フラッッシュ蒸気率は7.5%となる。
フリークーリングシステム
夏季以外の冷房について、室温より低い外気を直接空調機用給気として取込む外気冷房システムは従来から使用されている。これ以外に、冷却塔(CT)によって冷却した水を直接あるいは熱交換器を介して空調機へ冷水を供給する方法がある。これをフリークーリングという。CT冷却水を直接空調機へ供給する場合は、CTで空気中の汚れ分が冷却水に溶け込まないようにするために、冷却水系を密閉式にする必要がある。
ブロー水
給水中の硬度成分等の溶解物質(全蒸発残留物)は、ボイラーによって水が蒸気になるときに蒸気中へ移行しないため、ボイラー水の中で時間とともに濃縮されていく。この濃縮を防ぐために、ボイラー水の一部を外部に排出する。この排出水をブロー水といい、排出することを「ブローする」という。
給水量に対するブロー水量の割合をブロー率(%)という。ブロー率は、理論上は設定項目(全蒸発残留物、シリカ、電気伝導率)の内の最適濃縮倍数(=b/a)の逆数として決定され、給水水質が良ければブロー率は小さくなる(通常は5-10%)。ブロー率=a/b×100(%);ここで、a:設定項目の給水中の測定値、b:設定項目のボイラー水中の許容値。
フロンガス規制
・フロンガスの開発と大量消費:
 フロンガスは、C,F,Cl,H,等からなる化合物で1930年代前半に米デュポン社で開発された。物性的には、極めて安定した化合物で、人体にも無害なため工業的に大量生産され多方面の用途に使用されてきた。代表的な使用先は、エアコン、冷凍機、冷蔵庫の冷媒、半導体製造時の洗滌剤、化粧品、殺虫剤等のエアゾルスプレー、樹脂フォームラバーの発泡剤等である。
*フロンガスの種類:
  ・クロロ フルオロ カーボン(CFC) オゾン層破壊能力が高いフロンガス
  ・ハイドロ クロロ フルオロ カーボン(HCFC) CFCの分子構造にHをとりこみ、紫外線で壊れやすくしたもの
  ・ハイドロ フルオロ カーボン(HFC) Clを含まない
*フロンガスによるオゾン層破壊:
 地球上層部成層圏より上の部分は、オゾン層で覆われ太陽から降り注ぐ紫外線を吸収して、地上への到達線量を減少させる役割を果たしているが、大気中に放散されたフロンガスがオゾン層に到達、強い紫外線で分解し、活性化したClでオゾンを破壊する。地上に到達する紫外線線量が増え、皮膚がんを増加させ、また温室効果ガスとしても CO2と並んで無視できない存在となっている。
*フロンガス規制:
 上記の問題から、1985年「オゾン層保護のためのウイーン条約」、1987年に「オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書」が関係国で採択されフロンガスの規制に関し国際的な取り組みが決められた。
(参照URL:http://www.jfma.org/)
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