ECCJ Home | 省エネ法令集

住宅に係るエネルギーの使用の合理化に関する設計及び施工の指針


昭和55年2月29日建設省告示第195号
平成 4年2月28日建設省告示第451号全部改正
平成11年3月30日建設省告示第998号全部改正

1 目的
この指針は、住宅に係るエネルギーの使用の合理化に関する建築主の判断の基準(平成11年通商産業省・建設省告示第2号)(以下「判断基準」という。)の1の(2)のイの(イ)から(ハ)まで及び2から7までの規定に準拠して、住宅の設計及び施工に関する指針を定め、住宅についてのエネルギーの使用の合理化に関する措置の適確な実施を確保することを目的とする。

2 断熱構造とする部分
屋根(小屋裏又は天井裏が外気に通じているものを除く。)又はその直下の天井、外気等(外気又は外気に通じる床裏、小屋裏若しくは天井裏をいう。以下同じ。)に接する天井、壁、床(地盤面をコンクリートその他これに類する材料で覆ったもの又は床裏が外気に通じないもの(以下「土間床等」という。)を除く。以下同じ。)及び開口部並びに外周が外気等に接する土間床等については、地域の区分(判断基準別表第1に掲げる地域の区分をいう。以下同じ。)に応じ、断熱、日射遮蔽、結露防止及び気密のための措置を講じた構造(以下「断熱構造」という。)とすること。ただし、次の(1)から(3)までのいずれかに該当するもの又はこれらに類するものについては、この限りでない。
(1)居室に面する部位が断熱構造となっている物置、車庫その他これらに類する空間の居室に面する部位以外の部位
(2)外気に通じる床裏、小屋裏又は天井裏に接する壁
(3)断熱構造となっている外壁から突き出した軒、袖壁、ベランダその他これらに類するもの

3 躯体の断熱性能等に関する基準
躯体(屋根(小屋裏又は天井裏が外気に通じているものを除く。)又はその直下の天井、外気等に接する天井、壁及び床並びに外周が外気等に接する土間床等をいう。以下同じ。)を2に定めるところにより断熱構造とする場合にあっては、次に定める基準によること。
(1)躯体の設計に関する基準
躯体の設計に当たっては、次のイ又はロに定める基準によること。
熱貫流率の基準
鉄筋コンクリート造、組積造その他これらに類する構造(以下「鉄筋コンクリート造等」という。)の住宅にあっては熱橋(構造部材、下地材、窓枠下材その他断熱構造を貫通する部分であって、断熱性能が周囲の部分より劣るものをいう。以下同じ。)となる部分を除いた熱貫流率が、その他の住宅にあっては熱橋となる部分(壁に設けられる横架材を除く。)による低減を勘案した熱貫流率が、それぞれ断熱材の施工法、部位及び地域の区分に応じ、次の表に掲げる基準値以下であること。

住宅の種類

断熱材の
施工法

部位

熱貫流率の基準値

地域の区分

I

II

III

IV

V

VI

鉄筋コンクリート造等の住宅

内断熱工法

屋根又は天井

0.27

0.35

0.37

0.37

0.37

0.37

0.39

0.49

0.75

0.75

0.75

1.59

外気に接する部分

0.27

0.32

0.37

0.37

0.37

その他の部分

0.38

0.46

0.53

0.53

0.53

土間床等の外周

外気に接する部分

0.47

0.51

0.58

0.58

0.58

その他の部分

0.67

0.73

0.83

0.83

0.83

外断熱工法

屋根又は天井

0.32

0.41

0.43

0.43

0.43

0.43

0.49

0.58

0.86

0.86

0.86

1.76

外気に接する部分

0.38

0.46

0.54

0.54

0.54

その他の部分

土間床等の外周

外気に接する部分

0.47

0.51

0.58

0.58

0.58

その他の部分

0.67

0.73

0.83

0.83

0.83

その他の住宅

屋根又は天井

0.17

0.24

0.24

0.24

0.24

0.24

0.35

0.53

0.53

0.53

0.53

0.53

外気に接する部分

0.24

0.24

0.34

0.34

0.34

その他の部分

0.34

0.34

0.48

0.48

0.48

土間床等の外周

外気に接する部分

0.37

0.37

0.53

0.53

0.53

その他の部分

0.53

0.53

0.76

0.76

0.76

1「熱貫流率」とは、土間床等の外周以外の部分にあっては、内外の温度差1度の場合において1平方メートル当たり貫流する熱量をワットで表した数値であって、当該部位を熱の貫流する方向に構成している材料の種類及び厚さ、熱橋により貫流する熱量等を勘案して算出したものをいい、土間床等の外周にあっては、内外の温度差1度の場合において1メートル当たり貫流する熱量をワットで表した数値であって、当該土間床等を熱の貫流する方向に構成している材料の種類及び厚さ等を勘案して算出したものをいう。以下同じ。
2鉄筋コンクリート造等の住宅において、「内断熱工法」とは鉄筋コンクリート造等の構造体の内側に断熱施工する方法を、「外断熱工法」とは構造体の外側に断熱施工する方法をいう。以下同じ。

 断熱材の熱抵抗の基準
 各部位の断熱材の熱抵抗が、住宅の種類、断熱材の施工法及び地域の区分に応じ、次の表に掲げる基準値以上であること。
 

住宅の種類

断熱材の施工法

部位

断熱材の熱抵抗の基準値(単位 1ワットにつき平方メートル・度)

I

II

III

IV

V

VI

鉄筋コンクリート造等の住宅

内断熱
工法

屋根又は天井

3.6

2.7

2.5

2.5

2.5

2.5

2.3

1.8

1.1

1.1

1.1

0.3

外気に接する部分

3.2

2.6

2.1

2.1

2.1

その他の部分

2.2

1.8

1.5

1.5

1.5

土間床等の外周

外気に接する部分

1.7

1.4

0.8

0.8

0.8

その他の部分

0.5

0.4

0.2

0.2

0.2

外断熱
工法

屋根又は天井

3.0

2.2

2.0

2.0

2.0

2.0

1.8

1.5

0.9

0.9

0.9

0.3

外気に接する部分

2.2

1.8

1.5

1.5

1.5

その他の部分

土間床等の外周

外気に接する部分

1.7

1.4

0.8

0.8

0.8

その他の部分

0.5

0.4

0.2

0.2

0.2

木造の住宅

充填断熱工法

屋根又は天井

屋根

6.6

4.6

4.6

4.6

4.6

4.6

天井

5.7

4.0

4.0

4.0

4.0

4.0

 

3.3

2.2

2.2

2.2

2.2

2.2

外気に接する部分

5.2

5.2

3.3

3.3

3.3

その他の部分

3.3

3.3

2.2

2.2

2.2

土間床等の外周

外気に接する部分

3.5

3.5

1.7

1.7

1.7

その他の部分

1.2

1.2

0.5

0.5

0.5

枠組壁工法の住宅

充填断熱工法

屋根又は天井

屋根

6.6

4.6

4.6

4.6

4.6

4.6

天井

5.7

4.0

4.0

4.0

4.0

4.0

 

3.6

2.3

2.3

2.3

2.3

2.3

外気に接する部分

4.2

4.2

3.1

3.1

3.1

3.1

その他の部分

3.1

3.1

2.0

2.0

2.0

土間床等の外周部

外気に接する部分

3.5

3.5

1.7

1.7

1.7

その他の部分

1.2

1.2

0.5

0.5

0.5

木造、枠組壁工法又は鉄骨造の住宅

外張断熱工法

屋根又は天井

5.7

4.0

4.0

4.0

4.0

4.0

2.9

1.7

1.7

1.7

1.7

1.7

外気に接する部分

3.8

3.8

2.5

2.5

2.5

その他の部分

土間床等の外周部

外気に接する部分

3.5

3.5

1.7

1.7

1.7

その他の部分

1.2

1.2

0.5

0.5

0.5

 「土間床等の外周部」とは、土間床等の外周より1メートル以内の部分をいう。

 木造又は枠組壁工法の住宅において、「充填断熱工法」とは、屋根にあっては屋根組材の間、天井にあっては天井面、壁にあっては柱、間柱、たて枠の間及び外壁と内壁との間、床にあっては床組材の間に断熱施工する方法をいう。以下同じ。

 木造、枠組壁工法又は鉄骨造の住宅において、「外張断熱工法」とは、屋根及び天井にあっては屋根たる木、小屋梁及び軒桁の外側、壁にあっては柱、間柱及びたて枠の外側、外気に接する床にあっては床組材の外側に断熱施工する方法をいう。以下同じ。

 土間床等の外周部の断熱材の熱抵抗の値は、基礎の外側若しくは内側のいずれか又は両方に地盤面に垂直に施工される断熱材の熱抵抗の値を示すものとする。この場合において、断熱材は、基礎底盤上端から基礎天端まで連続に施工し、又はこれと同等以上の断熱性能を確保できるものとしなければならない。

 一の住宅において複数の住宅の種類又は断熱材の施工法を採用している場合にあっては、それぞれの住宅の種類又は断熱材の施工法に応じた各部位の断熱材の熱抵抗の値を適用するものとする。

 
(2) 断熱材の施工に関する基準
断熱材の施工に当たっては、次のイからハまでに定める基準に従い、又はこれらの基準によるものと同等以上の性能を確保すること。
躯体の断熱性能を確保するため、次の(イ)から(ニ)までに掲げる事項に従うこと。
 
(イ) 断熱材は、必要な部位に隙間なく、かつ、気密材(気密性の高い材をいう。以下同じ。)に密着して施工すること。
(ロ) 外壁の内部の空間が天井裏又は床裏に対し開放されている住宅の当該外壁に充填断熱工法により断熱施工する場合にあっては、当該外壁の上下端部と床、天井又は屋根との取合部に通気止めを設けること。
(ハ) 間仕切壁と天井又は床との取合部において、間仕切壁の内部の空間が天井裏又床裏に対し解放されている場合にあっては、当該取合部に通気止めを設けること。
(ニ) 断熱構造とする天井又は屋根に埋込み形照明器具(日本工業規格Z8113-1988(照明用語)に定める埋込み形照明器具をいう。)を取り付ける場合にあっては、断熱材で覆うことができるものを使用すること。

 躯体の断熱性能及び耐久性能を損なうおそれのある結露の発生を防止するため、次の(イ)から(ト)までに掲げる事項に従うこと。

(イ)

  断熱層(断熱材で構成される層をいう。以下同じ。)の構成は、室内側は透湿抵抗が大きく、外気側は透湿抵抗が小さくなるようにすること。

(ロ)

  グラスウール、ロックルール、セルローズファイバー等の繊維系断熱材その他これらに類する透湿抵抗の小さい断熱材(以下「繊維系断熱材等」という。)を使用する場合にあっては、防湿気密層(断熱層の室内側に設けられ、気密性及び防湿性が高い材料で構成される層であって、断熱層への漏気や水蒸気の侵入を防止するものをいう。)を設けること。

(ハ)

 天井を断熱構造とする場合にあっては、小屋裏における換気口の設置その他の換気上有効な措置を講じること。

(ニ)

  屋根又は外壁を断熱構造とする場合にあっては、断熱層の外気側への通気層(断熱層の外側に設ける空気の層で、両端が外気に開放されたものをいう。以下同じ。)の設置(断熱層に繊維系断熱材等を使用する場合にあっては、当該断熱層と通気層との間に防風層(通気層を通る外気の断熱層への侵入を防止するため防風性の高い材で構成される層をいう。)を併せて設置するものとする。)その他の換気上有効な措置を講じること。ただし、躯体の耐久性能を損なうおそれのない場合は、この限りではない。

(ホ)

  床を断熱構造とする場合にあっては、床下に換気上有効な措置を講じること。

(ヘ)

  床下の地盤面には、防湿上有効な措置を講じること。

(ト)

  土台、大引き、梁その他の構造材及び根太、間柱その他の主要下地材は、乾燥木材(重量含水率20パーセント以下のものに限る。)を使用すること。

 熱橋となる部分については、熱損失の低減及び結露を防止するため、次の(イ)又は(ロ)に掲げる事項に従い断熱補強(熱橋に断熱材を補うことにより断熱性能を強化することをいう。以下同じ。)を行うこと。

(イ)

  判断基準別表第1のI地域においては、木造又は鉄骨造の住宅の中間階における床を構成する横架材並びに枠組壁工法の住宅の中間階における床を構成する側根太及びまぐさの部分に、熱抵抗の値が1.2(単位 1ワットにつき平方メートル・度)以上となるよう断熱補強を行うこと。

(ロ)

  鉄筋コンクリート造等の住宅の床、間仕切壁等が断熱層を貫通する場合にあっては、床、間仕切壁等の両面に、断熱材の施工法、地域の区分に応じ、次の表に掲げる基準値以上となるよう断熱補強を行うこと。
 

断熱材の施工法

地域の区分

I

II

III

IV

V

VI

内断熱
工法

断熱補強の範囲(単位 ミリメートル)

900

600

450

断熱補強の熱抵抗の基準値(単位 1ワットにつき平方メートル・度)

0.6

0.6

0.6

外断熱
工法

断熱補強の範囲(単位 ミリメートル)

450

300

200

断熱補強の熱抵抗の基準値(単位 1ワットにつき平方メートル・度)

0.6

0.6

0.6

 

(3)

 気密層の施工に関する基準
 気密層(気密材で構成される層をいう。以下同じ。)の施工に当たっては、次のイからハまでに定める基準に従い、相当隙間面積を、地域の区分に応じ、判断基準2の(1)の表に掲げる基準値以下となるようにすること。 

 気密材は、次の(イ)又は(ロ)に掲げる場合に応じ、それぞれに掲げる材料を使用すること。

(イ)

  相当隙間面積を1平方メートルにつき5.0平方センチメートル以下とする場合

(i)

 厚さ0.1ミリメートル以上の住宅用プラスチック系防湿フィルム(日本工業規格A6930-1997(住宅用プラスチック系防湿フィルム)に定めるものをいう。)又はこれと同等以上の防湿性及び気密性を有するもの(以下「防湿気密フィルム」という。)

(ii)

 透湿防水シート(日本工業規格A6111-1996(透湿防水シート)に定めるものをいう。)又はこれと同等以上の透湿性、防水性及び気密性を有するもの

(iii)

 合板又はこれと同等以上の防湿性及び気密性を有するもの(以下「合板等」という。)

(iv)

 吹付け硬質ウレタンフォーム断熱材(日本工業規格A9526-1994(吹付け硬質ウレタンフォーム断熱材)に定めるものをいう。)又はこれと同等以上の断熱性及び気密性を有するもの

(v)

 乾燥木材等(重量含水率20パーセント以下の木材、集成材、積層材等をいう。)

(vi)

 鋼製部材

(vii)

 コンクリート部材

 

(ロ)

相当隙間面積を1平方メートルにつき2.0平方センチメートル以下とする場合

(i)

厚さ0.2ミリメートル以上の防湿気密フィルム

(ii)

合板等

(iii)

コンクリート部材



  気密層は、住宅の種類及び断熱材の施工法に応じ、次の(イ)から(ニ)までに定める基準に従い、連続した気密層を確保するよう施工すること。

 

(イ)

 木造、枠組壁工法又は鉄骨造の住宅を、繊維系断熱材等若しくはプラスチック系断熱材を使用した充填断熱工法又は繊維系断熱材等を使用した外張断熱工法により施工する場合にあっては、次に掲げる事項に従うこと。

 

 

(i)

 屋根、天井、壁及び床の各部位、屋根又は天井と壁及び壁と床との取合部並びに壁の隅角部においては、断熱層の室内側に、イに掲げる気密材を使用して気密層を設けること。

 

 

(ii)

 基礎を断熱構造とする場合にあっては、土台と基礎との間に隙間が生じないよう気密材又は気密補助材(気密テープ(ブチル系テープ、アスファルト系テープ又はこれらと同等の気密性及び粘着性を有するものをいう。)、気密パッキン材、現場発泡断熱材、シーリング材(長期的に弾性の低下しないものに限る。)その他これらに類する材料で、気密材に継目の生じる部分の連続性を確保するために使用するものをいう。以下同じ。)の施工等適切な措置を講じること。

 


(ロ)


 木造、枠組壁工法又は鉄骨造の住宅を、プラスチック系断熱材を使用した外張断熱工法により施工する場合にあっては、次に掲げる事項に従うこと。

 

 

(i)

 屋根、天井、壁及び床の各部位においては、相当隙間面積を1平方メートルにつき2.0平方センチメートルより大きく5.0平方センチメートル以下とする場合にあってはプラスチック系断熱材を一層以上張り、かつ、気密補助材の施工等により隙間が生じないようにすることとし、相当隙間面積を1平方メートルにつき2.0平方センチメートル以下とすることとし、相当隙間面積を1平方メートルにつき2.0平方センチメートル以下とする場合にあってはイに掲げる気密材を使用して気密層を設けること。

 

 

(ii)

 屋根又は天井と壁との取合部及び壁の隅角部においては、イに掲げる気密材を使用して気密層を設けること。

 

 

(iii)

 基礎を断熱構造とする場合にあっては、(イ)の(ii)によること。

 


(ハ)


 鉄筋コンクリート造の住宅にあっては、屋根、天井、壁、床及び基礎の各部位、屋根又は天井と壁及び壁と床との取合部並びに壁の隅角部において、コンクリートを密実に打設し、連続した気密層を設けること。

 


(ニ)


 組積造の住宅の壁においては、次に掲げる事項に従うこと。

 

 

(i)

 繊維系断熱材等を使用する場合にあっては、イに掲げる気密材を使用し、連続した気密層を設けること。

 

 

(ii)

 プラスチック系断熱材を使用する場合にあっては、(ロ)に掲げる事項により、連続した気密層を設けること。



 気密材の施工に当たって、次に掲げる事項に配慮すること。

 

(イ)

 シート状の気密材の相互の重ねは、下地材がある部分において100ミリメートル以上確保することとし、その部分を合板、乾燥木材、石膏ボード等の材料で挟みつけること。
 

 

(ロ)

 板状の気密材の相互の継目又はその他の材料との継目は、気密補助材により隙間が生じないようにすること。
 

 

(ハ)

 防腐又は防蟻のための措置をした構造材がある空間においては、薬剤中の人体に影響を及ぼす物質を室内に流入させないようにすること。
 

 

(ニ)

 相当隙間面積1平方メートルにつき2.0平方センチメートル以下とする場合にあっては、次に掲げる細部の処理を行うこと。

 

 

(i)

 気密層を配管、配線その他これらに類するものが貫通する部分においては、気密補助材によりこれらの周囲に隙間が生じないようにすること。

 

 

(ii)

 床下及び小屋裏の点検口においては、気密性の高い建具を設けること。

 

 

(iii)

 開口部の枠の周囲に気密補助材を施工し、気密層と開口部の枠との間に隙間が生じないようにすること。

4 開口部の断熱性能等に関する基準

 

 開口部を2に定めるところにより断熱構造とする場合にあっては、次の(1)又は(2)に定める基準によること。

 

(1)

 熱貫流率及び夏期日射侵入率の基準

 

 

 開口部の熱貫流率が、地域の区分に応じ、次の表に掲げる基準値以下であること。

地域の区分

I

II

III

IV

V

VI

熱貫流率の基準値(単位 1平方メートル1度につきワット)

2.33

3.49

4.65

6.51

 

 



 窓(直達光が入射する天窓以外の面積が延べ面積に0.04を乗じて得た値に満たないものを除く。)の夏期日射侵入率(入射する夏期日射量に対する室内に侵入する夏期日射量の割合を表した数値をいう。)を面積加重平均した値が、窓が面する方位及び地域の区分に応じ、次の表に掲げる基準値以下であること。
 

窓が面する方位

地域の区分

I

II

III

IV

V

VI

真北±30度の方位

0.52

0.55

0.60

上記以外の方位

0.52

0.45

0.40

 


(2)


 建具等の基準

 

 

 開口部の建具が、地域の区分に応じ、次の表に掲げる事項に該当し、又はこれと同等以上の性能を有するものであること。

地域の区分

建具の種類又はその組合わせ

代表的なガラスの組合せ例

I及びII

窓又は引戸

次のイ、ロ又はハに該当するもの

 三重構造のガラス入り建具で、ガラス中央部の熱貫流率(単位 1平方メートル1度につきワット。以下同じ。)が1.91以下であるもの

 二重構造のガラス入り建具で、ガラス中央部の熱貫流率が1.51以下であるもの

 二重構造のガラス入り建具で、少 なくとも一方の建具が木製又はプラスチック製であり、ガラス中央部の熱貫流率が1.91以下であるもの

 

イの場合、ガラス単板入り建具の三重構造であるもの

ロの場合、ガラス単板入り建具と低放射複層ガラス(空気層12ミリメートルのもの)入り建具との二重構造であるもの

ハの場合、ガラス単板入り建具と複層ガラス(空気層12ミリメートルのもの)入り建具との二重構造のであるもの

 

窓、引戸又は框ドア

次のイ又はロに該当するもの

 一重構造のガラス入り建具で、木製又はプラスチック製であり、ガラス中央部の熱貫流率が2.08以下であるもの

 

 一重構造のガラス入り建具で、木又はプラスチックと金属との複合材料製であり、ガラス中央部の熱貫流率が2.08以下であるもの

低放射複層ガラス(空気層12ミリメートルのもの)又は三層複層ガラス(空気層各12ミリメートルのもの)入り建具であるもの

ドア

次のイ又はロに該当するもの

 木製建具で扉が断熱積層構造であるもの。ただし、ガラス部分を有するものにあっては、ガラス中央部の熱貫流率が2.08以下であるもの
 
 

 金属製熱遮断構造の枠及び断熱フラッシュ構造扉で構成されるもの。ただし、ガラス部分を有するものにあっては、ガラス中央部の熱貫流率が2.08以下であるもの

低放射複層ガラス(空気層12ミリメートルのもの)又は三層複層ガラス(空気層各12ミリメートルのもの)入り建具であるもの

III

窓又は引戸

次のイ、ロ又はハに該当するもの

 二重構造のガラス入り建具で、少なくとも一方の建具が木製又はプラスチック製であり、ガラス中央部の熱貫流率が2.91以下であるもの

 二重構造のガラス入り建具で、枠が金属製熱遮断構造であり、ガラス中央部の熱貫流率が2.91以下であるもの

 二重構造のガラス入り建具で、ガラス中央部の熱貫流率が2.30以下であるもの

 

イ又はロの場合、ガラス単板入り建具の二重構造であるもの

 

ハの場合、ガラス単板入り建具と複層ガラス(空気層6ミリメートルのもの)入り建具との二重構造であるもの

窓、引戸又は框ドア

次のイ、ロ又はハに該当するもの

 一重構造のガラス入り建具で、木製又はプラスチック製であり、ガラス中央部の熱貫流率が3.36以下であるもの

 一重構造のガラス入り建具で、木又はプラスチックと金属との複合材料製であり、ガラス中央部の熱貫流率が3.01以下であるもの

 一重構造のガラス入り建具で、金属製熱遮断構造であり、ガラス中央部の熱貫流率が3.01以下であるもの

 

イの場合、複層ガラス(空気層6ミリメートルのもの)入り建具であるもの

ロ又はハの場合、ガラス単板2枚使用(中間空気層12ミリメートル以上のもの)、複層ガラス(空気層12ミリメートルのもの)又は低放射複層ガラス(空気層6ミリメートルのもの)入り建具であるもの

 

ドア

次のイ又はロに該当するもの

 木製建具で扉が断熱積層構造であるもの。ただし、ガラス部分を有するものにあっては、ガラス中央部の熱貫流率が3.01以下であるもの
 
 

 金属製熱遮断構造の枠及び断熱フラッシュ構造扉で構成されるもの。ただし、ガラス部分を有するものにあっては、ガラス中央部の熱貫流率が3.01以下であるもの

ガラス単板2枚使用(中間空気層12ミリメートル以上のもの)、複層ガラス(空気層12ミリメートルのもの)又は低放射複層ガラス(空気層6ミリメートルのもの)入り建具であるもの

IV及びV

窓又は引戸

二重構造のガラス入り建具で、ガラス中央部の熱貫流率が4.00以下であるもの

ガラス単板入り建具の二重構造であるもの

窓、引戸又は框ドア

一重構造のガラス入り建具で、ガラス中央部の熱貫流率が4.00以下であるもの

ガラス単板2枚使用(中間空気層12ミリメートル以上のもの)又は複層ガラス(空気層6ミリメートルのもの)入り建具であるもの

ドア

次のイ、ロ又はハに該当するもの

 扉がフラッシュ構造(金属製表裏面材の中間の密閉空気層を紙製若しくは水酸化アルミニウム製の仕切り材で細分化した構造又は当該密閉空気層に断熱材を充填した構造をいう。)であるもの。ただし、ガラス部分を有するものにあっては、ガラス中央部の熱貫流率が4.00以下であるもの
 
 

 扉が木製であるもの。ただし、ガラス部分を有するものにあっては、ガラス中央部の熱貫流率が4.00以下であるもの

 

 扉が金属製熱遮断構造パネルであるもの。ただし、ガラス部分を有するものにあっては、ガラス中央部の熱貫流率が4.00以下であるもの

ガラス単板2枚使用(中間空気層12ミリメートル以上のもの)又は複層ガラス(空気層6ミリメートルのもの)入り建具であるもの

VI

窓引戸又はドア

一重構造のガラス入り建具であるもの

ガラス単板入り建具であるもの

 ガラス中央部の熱貫流率は、日本工業規格R3107-1998(板ガラス類の熱抵抗及び建築における熱貫流率の算定方法)又は日本工業規格A1420−1994(住宅用断熱材及び構成材の断熱性能試験方法)に定める測定方法によるものとする。

 「低放射複層ガラス」とは、低放射ガラスを使用した複層ガラスをいい、日本工業規格R3106-1998(板ガラス類の透過率・反射率・放射率・日射熱取得率の試験方法)に定める垂直放射率が0.20以下のガラスを1枚以上使用したもの又は垂直放射率が0.35以下のガラスを2枚以上使用したものをいう。

 「断熱積層構造」とは、木製表裏面材の中間に断熱材を密実に充填した構造をいう。

 「金属製熱遮断構造」とは、金属製の建具で、その枠又は框等の中間部をポリ塩化ビニル材等の断熱性を有する材料で接続した構造をいう。以下同じ。

「断熱フラッシュ構造扉」とは、金属製表裏面材の中間に断熱材を密実に充填し、辺縁部を熱遮断構造とした扉をいう。

 

 



 開口部の建具、付属部材、ひさし、軒その他日射の侵入を防止する部分が、地域の区分及び方位に応じ、次の表に掲げる事項に該当し、又はこれと同等以上の性能を有するものであること。

地域の区分

方位

建具の種類若しくはその組合せ又は付属部材、ひさし、軒等の設置

I及びII

全方位

次のイ又はロに該当するもの
イ ガラスに日射侵入率が0.66以下であるもの

ロ 付属部材又はひさし、軒等を設けるもの

III

真北±30度の方位

次のイ、ロ又はハに該当するもの
イ 二重構造のガラス入り建具を使用した窓で少なくとも一方の建具が木製若しくはプラスチック製のもの又は一重構造のガラス入り建具を使用した窓若しくは框ドアで木製、プラスチック製若しくは木若しくはプラスチックと金属との複合材料製のもので、ガラスの日射侵入率が0.70以下であるもの

ロ 二重構造のガラス入り建具を使用した窓で枠が金属製熱遮断構造のもの又は一重構造のガラス入り窓及び框ドアで枠及び框が金属製熱遮断構造のものであり、ガラスの日射侵入率が0.62以下であるもの

ハ 付属部材を設けるもの

 

上記以外の方位

次のイからヌまでのいずれかに該当するもの

イ 二重構造のガラス入り建具を使用した窓で少なくとも一方の建具が木製若しくはプラスチック製のもの又は一重構造のガラス入り建具を使用した窓若しくは框ドアで木製、プラスチック製若しくは木若しくはプラスチックと金属との複合材料製のもので、ガラスの日射侵入率が0.57以下であるもの

ロ 二重構造のガラス入り建具を使用した窓で枠が金属製熱遮断構造のもの又は一重構造のガラス入り窓及び框ドアで枠及び框が金属製熱遮断構造のものであり、ガラスの日射侵入率が0.51以下であるもの

ハ 二重構造のガラス入り建具を使用した窓で少なくとも一方の建具が木製又はプラスチック製のものに、付属部材又はひさし、軒等を設けるもの

ニ 二重構造のガラス入り建具を使用した窓で枠が金属製熱遮断構造のものであり、かつ、ガラスの日射侵入率が0.69未満のものに、付属部材又はひさし、軒等を設けるもの

ホ 二重構造のガラス入り建具を使用した窓で枠が金属製熱遮断構造のものであり、かつ、ガラスの日射侵入率が0.69以上のものに、内付けブラインド又はこれと同等以上の遮蔽性能を有する付属部材を設けるもの

ヘ 二重構造のガラス入り建具を使用した窓で枠が金属製熱遮断構造のものであり、かつ、ガラスの日射侵入率が0.69以上のもに、付属部材及びひさし、軒等を設けるもの

ト 一重構造のガラス入り建具を使用した窓又は框ドアで木製、プラスチック製又は木若しくはプラスチックと金属との複合材料製のものに、付属部材又はひさし、軒等を設けるもの

チ 一重構造のガラス入り建具を使用した窓又は框ドアで枠及び框が金属製熱遮断構造のものであり、かつ、ガラスの日射侵入率が0.69未満のものに、付属部材又はひさし、軒等を設けるもの

リ 一重構造のガラス入り建具を使用した窓又は框ドアで枠及び框が金属製熱遮断構造のものであり、かつ、ガラスの日射侵入率が0.69以上のものに、内付けブラインド又はこれと同等以上の遮蔽性能を有する付属部材を設けるもの

ヌ 一重構造のガラス入り建具を使用した窓又は框ドアで枠及び框が金属製熱遮断構造のものであり、かつ、ガラスの日射侵入率が0.69以上のものに、付属部材及びひさし、軒等を設けるもの

IV及びV

真北±30度の方位

次のイ又はロに該当するもの

イ ガラスの日射侵入率が0.60以下であるもの

ロ 付属部材を設けるもの

上記以外の方位

次のイからニまでのいずれかに該当するもの

イ ガラスの日射侵入率が0.49以下であるもの

ロ 二重構造のガラス入り建具を使用した窓又は一重構造の複層ガラス入り建具を使用した窓若しくは框ドアで、ガラスの日射侵入率が0.66未満のものに、付属部材又はひさし、軒等を設けるもの

ハ 二重構造のガラス入り建具を使用した窓又は一重構造の複層ガラス入り建具を使用した窓若しくは框ドアで、ガラスの日射侵入率が0.66以上のものに、内付けブラインド又はこれと同等以上の遮蔽性能を有する付属部材を設けるもの

ニ 二重構造のガラス入り建具を使用した窓又は一重構造の複層ガラス入り建具を使用した窓若しくは框ドアで、ガラスの日射侵入率が0.66以上のものに、付属部材及びひさし、軒等を設けるもの

VI

真北±30度の方位

次のイ又はロに該当するもの

イ ガラスの日射侵入率が0.66以下であるもの

ロ 付属部材を設けるもの

上記以外の方位

次のイからニまでのいずれかに該当するもの

イ ガラスの日射侵入率が0.43以下であるもの

ロ 一重構造の建具を使用した窓又は框ドアで、日射侵入率が0.43を超える遮熱複層ガラス又は熱線反射ガラスを有するものに、付属部材又はひさし、軒等を設けるもの

ハ 一重構造の建具を使用した窓又は框ドアで、遮熱複層ガラス又は熱線反射ガラス以外の単板ガラスを有するものに、紙障子又はこれと同等以上の日射遮蔽性能を有する付属部材を設けるもの

ニ 一重構造の建具を使用した窓又は框ドアで、遮熱複層ガラス又は熱線反射ガラス以外の単板ガラスを有するものに、付属部材及びひさし、軒等を設けるもの

 「遮熱複層ガラス」とは低放射ガラス、熱線吸収ガラス等を使用して日射侵入率を低減した複層ガラスを、「熱線反射ガラス」とは日本工業規格R3221-1995(熱線反射ガラス)に定める日射熱遮蔽性による区分のうち2種及び3種に該当する熱線反射ガラスをいう。

 「付属部材」とは、レースカーテン、内付けブラインド(窓の直近内側に設置されるベネシャンブラインド又はこれと同等以上の遮蔽性能を有するものをいう。)、紙障子、外付けブラインド(窓の直近外側に設置され、金属製スラット等の可変により日射調整機能を有するブラインド又はこれと同等以上の遮蔽性能を有するオーニング(テント生地等で構成される日除け開閉機構を有するものをいう。)若しくはサンシェード(窓全面を覆う網状面材の日除けをいう。)をいう。)その他日射の侵入を防止するため開口部に取り付けるものをいう。

 「ひさし、軒等」とは、オーバーハング型日除けで、東南から南を経て南西までの方位に設置され、外壁からの出寸法がその下端から窓下端までの高さの0.3倍以上のものをいう。

 IV地域及びV地域においては、イの表のIII地域について定める建具の種類又はその組合せに該当し、又はこれらと同等以上の性能を有するものである場合にあっては、この表のIII地域について定める事項によることができる。

 

 



 気密性等級が、地域の区分に応じ、次の表に掲げる等級に該当するものであること。

地域の区分

I

II

III

IV

V

VI

気密性等級

A−4

A−3又はA−4

「気密性等級」とは、日本工業規格A4706-1996(サッシ)に定める気密性等級をいう。

 


(3)


 設計及び施工に当たって配慮すべき事項
 開口部の設計及び施工に当たっては、次に掲げる事項に配慮すること。 

 

 

 開口部の位置、規模及び構造並びに軒及びひさしの位置及び形状は、冬期における太陽高度を勘案し、日射の受熱が有効に行われるようにすること。

 

 

 建具の重量によって、窓台、まぐさ等の建具の取付部に有害な変形が生じないようにすること。

 

 

 建具の取付部においては、漏水及び構造材の腐朽を防止するため、隙間が生じないようにすること。

5 換気計画に関する基準

 

 躯体及び開口部を2に定めるところにより断熱構造とする場合にあっては、次に定める基準に従って換気計画を策定すること。

 

(1)

 換気方式の基準

 

 

 台所、浴室その他局所的に固有の空気汚染物質が発生する室においては機械排気を行うこととし、その他の居室においては次のイ又はロに従って換気方式を採用すること。

 

 

 同一住戸内に2以上の階を有する住宅については、自然換気方式又は機械換気方式いずれかを採用すること。ただし、連続的に暖冷房することを前提とする住宅については、機械換気方式を採用すること。

 

 

 平屋戸建て住宅又は共同住宅の住戸(住戸内に2以上の階を有するものを除く。)については、機械換気方式を採用すること。ただし、十分な高さの排気塔を設置する場合その他自然換気により必要な換気量を確保することができる場合にあっては、この限りではない。

 

(2)

 換気方式に応じた換気計画の基準

 

 

 自然換気方式又は機械換気方式を採用する場合にあっては、それぞれ次のイ又はロに掲げる事項に従って換気計画を策定すること。

 

 

 自然換気方式

 

 

 

(イ)

 判断基準別表第1のI地域又はII地域においては、給気される外気があらかじめ加熱されるよう配慮するとともに、冬期の暖房時における換気回数が1時間につきおおむね0.5回となるようにすること。

 

 

 

(ロ)

 判断基準別表第1のIII地域からIV地域までにおいては、有効開口面積(開口部の両側の圧力差が9.8パスカルのときの開口部を通過する風量(単位 1時間につき立方メートル)に0.7を乗じたものをいう。以下同じ。)が、当該住宅の床面積1平方メートルにつきおおむね4平方センチメートルとなるよう自然給排気口を設けること。ただし、排気塔の設置等の措置により、冬期の暖房時における換気回数が1時間につきおおむね0.5回となる場合にあっては、この限りでない。

 

 

 

(ハ)

 自然給排気口は、各階の有効開口面積の合計がおおむね均等となり、かつ、主要な居室に必ず設置されるように配慮すること。

 

 

 

(ニ)

 自然給排気口は、床面からの高さが1.6メートル以上の位置に設けること。ただし、給気される外気があらかじめ加熱されるよう配慮された場合にあっては、この限りでない。

 

 

 

(ホ)

 自然給排気口は、風圧を均等にすることにより風による換気量の変動を抑制するため、同一方向の外壁に設置するよう努めること。

 

 

 

(ヘ)

 風の強い地域においては、風量調節機能を有する給排気口の設置に努めること。

 

 

 機械換気方式

 

 

 

(イ)

 排気セントラル換気方式(ファンを用いて住宅内を外気に対して負圧に保ち、新鮮空気(室内空気汚染物質を含まないとみなすことのできる外気をいう。以下同じ。)を自然給気口から供給する換気方式をいう。)又は給排気セントラル換気方式(ファンを用いて給排気を行う換気方式をいう。)のいずれかを採用すること。ただし、住宅内の高湿の空気が壁体内に侵入するおそれのない場合にあっては、給気セントラル換気方式(ファンを用いて住宅内を外気に対して正圧に保ち、自然換気口等から排気を行う換気方式をいう。)を採用することができる。

 

 

 

(ロ)

 計画に当たっては、新鮮空気の供給量の目標値を、居間及び食事室にあっては合わせて1時間につき50立方メートル以上、寝室にあっては1人1時間につき20立方メートル以上、その他の居室(台所は除く。)にあっては1時間につき20立方メートル以上とすること。ただし、これらの目標値を合計することにより、住宅全体の換気回数が1時間につき0.5回を上回る場合にあっては、1時間につき0.5回に相当する換気量まで減ずることができる。

 

 

 

(ハ)

 排気セントラル換気方式で自然給気口を居室に設ける場合にあっては、自然給気口を床面からの高さが1.6メートル以上の位置に設けることとし、必要に応じて換気経路上にある屋内ドアにアンダーカットその他の通気経路を設けること。

 

 

 

(ニ)

換気装置のフィルターの清掃に支障をきたすことのないよう、換気装置及び点検口の位置に配慮すること。

 

(3)

 設計及び施工に当たって配慮すべき事項

 

 

 換気の計画に関連する住宅の設計及び施工に当たっては、次のイからヘまでに掲げる事項に配慮すること。

 

 

 換気経路の圧力損失を低減すること等により、機械換気方式の換気動力の低減を図ること。

 

 

 住戸内を機械排気装置により過度に減圧する場合にあっては、ドアの開閉等に支障をきたすことのないよう、躯体の機密性に応じ、換気装置と連動する給気口の設置等の措置を講じること。

 

 

 小屋裏その他の断熱構造とする部分の内部から外気側に排気ダクトを通す場合にあっては、ダクト内部における結露を防止するため、ダクトの断熱補強その他の措置を講じること。

 

 

 換気空調システムの空気ダクト及び空調ユニットは、原則として、断熱構造とする部分の内部に設置すること。ただし、設置場所の制約その他やむを得ない事情により、断熱構造とする部分の外側に設置する場合にあっては、当該部分を断熱構造とすること。

 

 

 浴室からの排気ダクトの内部に結露するおそれが高い場合にあっては、結露水の処理に配慮すること。

 

 

 機械換気システムの施工終了時において、各換気箇所の風量を確認するよう努めること。


6 暖冷房及び給湯の計画に関する基準

 

 躯体及び開口部を2に定めるところにより断熱構造とする場合にあっては、次のイからニまでに定める基準に従って暖冷房及び給湯の計画を策定すること。

 

 

 暖冷房設備を設置する場合にあっては、当該設備の能力は、対象となる室の暖冷房負荷に応じたものとするとともに、部分負荷効率(定格出力100パーセント未満の出力時の機器の効率をいう。)の高いものを選定するよう努めること。

 

 

 燃焼系の暖房機器又は給湯機器(以下「暖房機器等」という。)を設置する場合にあっては、室内空気汚染を抑制するため、原則として、密閉型又は屋外設置型の暖房機器等を設置すること。

 

 

 半密閉型の暖房機器等を使用する場合にあっては、局所換気装置の使用時に室内が過度の減圧状態になることにより排ガスの逆流が生じることのないよう、換気装置と連動する給気口の設置等の措置を講じること。

 

 

 居住者の要求に応じ、連続暖房、部分暖房、間欠暖房等の使用を可能とするよう暖冷房設備の設計をすること。


7 通風計画に関する基準

 

 外気が快適である場合に、通風により室内の快適性を確保するため、各室に異なる方位の開口部を設けるよう努めること。この場合においては、併せて、防虫、防犯等に配慮した開口部の措置、外部からの視線を遮るための植栽の配置等について検討すること。


8 住まい方に関する情報の提供

 

住宅の設計及び施工をする者は、この指針に従って建設される住宅の気密性能が高いことに鑑み、住まいのマニュアル等に次のイからホまでに掲げる事項を明記し、建築主に提供すること。

 

 

 燃焼系の暖房機器等のうち開放型のものを使用する場合にあっては、不完全燃焼防止装置が装備されたものを使用すること。

 

 

 開放型の暖房機器等を使用する場合にあっては、水蒸気の発生に起因して、結露が生じるおそれがあることに留意すること。

 

 

 化学物質、臭気、水蒸気等が過剰に室内で発生する場合にあっては、適切な換気によりそれらを速やかに排出しなければならないこと。

 

 

 換気装置及び暖冷房設備のフィルターは、定期的に清掃すること。

 

 

 暖房期間以外であって内外温度差が小さい期間においては、窓の開放による換気を活用すること。



Copyright(C) ECCJ 1996-2003