(別添 4)
テレビジョン受信機の年間消費電力量測定法

1.標準試験条件
(1)基準温度及び基準湿度
JISZ8703の常温常湿(温度5〜35℃、湿度45〜85%)のもとで行う。
(2)電源(交流)
・ 電圧:100V±1V
・ 周波数: 50Hz±1%又は60Hz±1%(JISC6101に準拠)
・ 高調波含有率:5%以下(JISC6101に準拠)
(3)測定の開始時期
測定は受信機が十分安定な状態に達してから行うこと。
(4)電力計
消費電力の測定に用いる電力計の精度は1%以内に校正されていること。

2.入力信号
(1)映像信号
・動作時消費電力測定時:JISC6101の標準試験信号中の(n)全黒信号及び(p)全白信号
・節電機能消費電力測定時:JISC6101の標準試験信号中の(i)カラーバー信号
・待機時消費電力測定時:無信号
・映像変調度は以下とする。
地上波:87.5%(JISC6101に準拠)
BS:17MHzp−p(EIAJCP−4103に準拠)
(2)音声信号
・地上波:1kHz、30%FM(JISC6101に準拠)
・BS:1kHz、FS−18dB(BS)(EIAJCP−4103に準拠)
・ベースバンド:1kHz
(3)信号レベル
・地上波:−50dB(mW)±3dB(mW)(JISC6101に準拠)
・BS:−45dB(mW)±3dB(mW)(EIAJCP−4103に拠)
(4)試験チャンネル
・地上波:任意のチャンネル
・BS:任意のチャンネル
(5)入力信号は、特に指定のない限り地上波とする。

3.受信機の設定
(1)同 調
同調位置
(2)映像関係
・コントラスト調整は、全白信号(100IRE)受信時消費電力が最大となるように設定する。ただし、節電機能評価時は標準位置(標準位置のない受信機は工場出荷位置)とする。
・付加機能類でOFFできる機能はOFFする。
・その他の設定は標準(又は工場出荷時設定)とする。
・自動輝度調整機能および節電スイッチ等の節電機能はOFFとする。(消費電力が最大状態とする)
(3)音声関係
・音量に関しては、50mWのスピーカ出力に設定。(2個以上の音声出力回路を持つものは、各々50mW出力とする。)
・バランスに関しては、左右の音声出力が等しくなる位置。
・音質に関しては、センター又は平坦な電気的周波数特性の得られる位置。
・付加機能類(サラウンド、3D等)でOFFできる機能はOFFする。
・その他の設定は標準(又は工場出荷時設定)とする。
(4)その他
・BSアンテナ電源は、OFFできる場合はOFFする。

4.節電機能の評価
(1)自動輝度調整(周辺照度に応じて映像を自動的に制御する機能):自動輝度調整機能OFF時(又は周辺照度300 lx 以上)及び自動輝度調整機能ONで最大機能時(又は周辺照度0 lx )の消費電力を測定し、別途定める計算条件で評価する。
(2)節電機能スイッチ:節電を目的とした明確な機能(例えば、映像を制御して消費電力を低減させる機能)を持つスイッチ等を有する受信機においては、節電機能OFF時及びON時の消費電力を測定し、別途定める計算条件で評価する。

5.測定及び計算条件
(1)動作時消費電力Poを測定する。
@地上波受信時の消費電力Pw1、PB1を測定する。
・映像信号全白信号時の消費電力P w1(W)
・映像信号全黒信号時の消費電力PB1(W)
次式から、動作時の消費電力Poを求める。
Po=(Pw1+PB1)/2(W)
ABS又はベースバンド受信時の消費電力が、地上波受信時と異なるよう設計された受信機においては、以下の測定及び計算により動作時の消費電力Poを求める。
地上波、BS、ベースバンドの各々の状態の消費電力Pw、PBを測定する。
・映像信号全白信号時の消費電力 Pw1、Pw2、Pw3(W)
・映像信号全黒信号時の消費電力 PB1、PB2、PB3(W)
次式から、動作時の消費電力Poを求める。
Po1=(Pw1+PB1)/2(W)
Po2=(Pw2+PB2)/2(W)
Po3=(Pw3+PB3)/2(W)
次式から、Po1、Po2、Po3の最大値と最小値の平均Poを求める。
Po =(Po MAX+Po MIN)/2(W)
(2)節電機能の測定及び計算条件
@自動輝度調整
自動輝度調整機能を備えた受信機について、PA1(MAX)、PA1(MIN)を測定する。
PA1(MIN)(W) 自動輝度調整ONで最大機能時(周辺照度0 lx )
PA1(MAX)(W) 自動輝度調整OFF時(又は周辺照度300 lx 以上)
次式から、PA1を求める。
PA1=PA1(MAX) − PA1(MIN) (W)
A節電機能スイッチ
節電機能スイッチを備えた受信機について、PA2(MAX)、PA2(MIN)を測定する。
PA2(MIN)(W) 節電機能スイッチON時
PA2(MAX)(W) 節電機能スイッチOFF時
次式から、PA2を求める。
PA2=PA2(MAX) − PA2(MIN)(W)
(3)待機消費電力Pso、Pssを測定する。
Pso(W) 主電源スイッチOFF時
Pss (W) 主電源スイッチONで、リモコン電源スイッチOFF時
次式から、待機電力Psを求める。
PS =(Pss+Pso)/2(W)

6.年間消費電力量の計算
次式から、年間消費電力量E(kW・h/年)を求める。
E={(Po−PA )×t1+Ps×t2}/1000(kW・h/年)
PA:PA は5.(2)で測定したPA1及びPA2から以下の方法で求める。
PA = PA1/4、PA2/4の値の大きいほう。
t1:年間基準動作時間(h) 1642.5(365日×4.5時間)
t2:年間基準待機時間(h)7117.5(365日×19.5時間)
(参考 3)


Source:MITI / Copyright(C) 1996-1999 ECCJ [戻る]