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総合エネルギー調査会 省エネルギー基準部会
電気冷蔵庫判断基準小委員会最終とりまとめ

目次
とりまとめ本文
別添1 対象とする範囲について
別添2 目標年度について
別添3 目標設定のための区分及び目標基準値
 参考1 貯蔵室形態別相違点について
 参考2 冷気自然対流方法と冷気強制循環方法の冷却方法による 消費電力量の相違について
 参考3 「区分VI冷凍冷蔵庫(冷気強制循環方式のもので特定技術を使用したもの)」と「区分VII冷凍冷蔵庫(冷気強制循環方式のもので区分VI以外のもの)」を12年間使用した場合におけるトータル費用の比較
 参考4 省エネルギー技術及び電気冷蔵庫等の1Lあたり月間消費電力量の推移
主として区分VI及びVIIの冷凍冷蔵庫における主要な省エネルギー技術の消費電力削減への寄与度(従来機比)
 参考5-1 区分別の目標基準値算定式(グラフ)(98年9月末時点)
 参考5-2 区分別の目標基準値算定式(グラフ)(最終とりまとめ時)
 参考6 区分VIにおける定格内容積と調査内容積の関係
区分7における定格内容積と調整内容積の関係
 参考7-1 区分毎の製品リスト(98年9月末時点)
 参考7-2 区分毎の製品リスト(最終とりまとめ時)
 参考8 消費電力量の改善に関する試算
別添4 消費電力量試験(新JIS 9801)(抜粋)(略)
別添5 電気冷蔵庫判断基準小委員会の開催経緯
別添6 総合エネルギー調査会省エネルギー基準部会電気冷蔵庫判断基準小委員会委員名簿
参考資料1 家庭用電気冷蔵庫の現状について
参考資料2 業務用冷蔵庫の概要


とりまとめ本文
 当小委員会は、電気冷蔵庫等(電気冷凍庫及び電気冷凍冷蔵庫を含む。以下同じ。)のエネルギー消費効率等について、電気冷蔵庫等の製造事業者又は輸入業者(以下「製造業者等」という。)の判断の基準となるべき事項について審議を行い、以下のとおりとりまとめを行った。

1.対象とする範囲
 新JIS C9801の適用範囲とし規定される電気冷蔵庫(冷蔵庫及び冷凍冷蔵庫の総称)及び電気冷凍庫(以下「冷凍庫」という。) のうち、横置き型冷凍庫を除いたものとする。なお、ワンスター及びツースター室タイプの冷凍室をもつ冷凍冷蔵庫を含む。(別添1参照)

2.製造事業者等の判断の基準となるべき事項等

(1)目標年度 2004年度(別添2参照)

(2)目標基準値

 製造事業者が目標年度に国内向けに出荷する電気冷蔵庫等について、(3)で定める方法により算定した年間消費電力量を下表の区分毎に各製造事業者等の出荷台数で加重平均した数値が、目標基準値を区分毎に各製造事業者等毎の出荷台数で加重平均した値を上回らないようにすること。(別添3参照)

  区分 目標基準値算定式
A冷蔵庫 I冷蔵庫(冷気自然対流方式のもの) E=0.427(kWh/年・L)×Vadj(L)+178(kWh/年)
II冷蔵庫(冷気強制循環方式のもの)
B冷凍庫 III冷凍庫(冷気自然対流方式のもの) E=0.281(kWh/年・L)×Vadj(L)+353(kWh/年)
IV冷凍庫(冷気強制循環方式のもの)
C冷凍
冷蔵庫
V冷凍冷蔵庫(冷気自然対流方式のもの) E=0.433(kWh/年・L)×Vadj(L)+320(kWh/年)
VI冷凍冷蔵庫(冷気強制循環方式のもので特定技術を使用したもの) E=0.507(kWh/年・L)×Vadj(L)+147(kWh/年)
VII冷凍冷蔵庫(冷気強制循環方式のものでVI以外のもの) E=0.433(kWh/年・L)×Vadj(L)+340(kWh/年)

注1)E:年間消費電力量(kWh/年)

注2)Vadj:調整内容積(単位:L)

1) 冷凍室がスリスター室タイプの冷凍冷蔵庫及び冷凍庫にあっては、次式によって求めた数値
Vadj=2.15×V(冷凍室の定格内容積)+V(冷凍室以外の貯蔵室の定格内容積)
係数2.15は、庫外温度25℃と、冷凍庫の庫内温度−18℃と冷蔵庫の庫内温度5℃のそれぞれの差を勘案し、次の計算で求めた。


2) 冷凍室がツースター室タイプの冷凍冷蔵庫にあっては、次式によって求めた数値
Vadj=1.85×V(冷凍室の定格内容積)+V(冷凍室以外の貯蔵室の定格内容積)
係数1.85は、庫外温度25℃と、冷凍庫の庫内温度−12℃と冷蔵庫の庫内温度5℃のそれぞれの差を勘案し、次の計算で求めた。



3) 冷凍室がワンスター室タイプの冷凍冷蔵庫にあっては、次式によって求めた数値
Vadj=1.55×V(冷凍室の定格内容積)+V(冷凍室以外の貯蔵室の定格内容積)
係数1.55は、庫外温度25℃と、冷凍庫の庫内温度−6℃と冷蔵庫の庫内温度5℃のそれぞれの差を勘案し、次の計算で求めた。



(参考)スリースター室:平均冷凍負荷温度が−18℃以下の冷凍室
     ツースター室:平均冷凍負荷温度が−12℃以下の冷凍室
     ワンスター室:平均冷凍負荷温度が−6℃以下の冷凍室

注3) 区分VIの特定技術とは、インバーター技術及び真空断熱技術とし、いずれか又は双方の技術を用いた冷凍冷蔵庫が区分VIに分類されるものとする。

(3)測定方法
 年間消費電力量は「消費電力量試験(新JIS C9801)」(別紙4略)によって測定した値とし、この値をエネルギー消費効率とする。

(4)表示事項
表示に関する事項は家庭用品品質表示法の定めるところによる。主要な事項は、次のとおり。

1) 表示事項:定格内容積、年間消費電力量(表示単位はkWh/年とする)、外形寸法

2) 表示には表示者の氏名または名称を付記することとし、製品本体に消費者の見やすい箇所にわかりやすく表示すること。

3) 年間消費電力量の数値は整数で表示する。

(注)「定格内容積」、「年間消費電力量」の表示にあたっては電気機械器具品質表示規程の改正を要する。

3.省エネルギーに向けた提言

(1)使用者の取り組み
 使用者は、電気冷蔵庫等の購入の際には、エネルギー消費効率の高い製品の選択に努めるとともに、その使用にあたっては、適切かつ効率的な使用により使用エネルギーの節減に努めること。

(2)製造業者等の取り組み
1) 製造事業者等は、電気冷蔵庫等の省エネルギー化のための技術開発を促進し、エネルギー消費効率の高い製品の開発に努めること。
2) 製造事業者等は、エネルギー消費効率の高い電気冷蔵庫等の普及を図るため、これについての使用者の理解の促進を図るよう努めること。

(3)政府の取り組み
 政府は、エネルギー消費効率の高い電気冷蔵庫等の普及を図るため、使用者及び製造事業者等の取り組みを促進するよう政策的支援及び普及啓発等の必要な措置を講じるよう努めること。

4.その他
小委員会の開催経緯(別添5参照)
委員名簿(別添6参照)




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