平成19年度 全国大会 実施事例
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高天井照明への調光式メタルハライドランプ採用

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  新日本造機株式会社 呉製作所
企画管理部総務グループ
保全チーム
 
◎ キーワード:
電気の動力、熱等への変換の合理化
 (照明設備、昇降機、事務用機器、民生用機器)
◎ テーマの概要
   当社では平成16年度の電力量を基準に使用電力量90%以下(平成19年度)を目標として活動している。その中の一つの柱として高天井照明の省エネ化を取り上げた。昨年開発された最新式のリニア調光を採用し、ポンプ工場で約60%の照明電力低減を達成した。
 
◎ 当該事例に対する実施期間
平成11年11月〜平成19年 9月
  ・企画立案の期間 平成11年11月〜平成14年10月 延べ35ヶ月
  ・対策の実施期間 平成15年 7月〜平成19年 9月 延べ50ヶ月
  ・対策効果確認期間 平成15年 8月〜平成19年 7月 延べ36ヶ月
 
◎ 事業所の概要
  ・生産品目 発電用及びポンプ動力用蒸気タービン、真空ポンプ、送油・送水ポンプ
  ・従業員数 348名
  ・指定工場外
  エネルギー年間使用量(平成16年度実績)
    電力量 4,626,105kWh
 
◎ 対象設備の工程または概略工程概要
図1実施工程
 
1. テーマ選定の理由
   昼休み等に現場に人がいないのに水銀灯を点灯しっぱなしが問題になった為、責任者を決めて確実に手動消灯するように検討する事になったが現場作業員の反対にあい、自動化を検討することになった。
 しかし、自動点滅を検討していく中で工事費用の対費用効果の低さが問題になり、省エネ調光装置の開発をしていた(株)久長電機の山本殿と相談しメタハラ灯の自動調光による省エネで対費用効果を高め、照明効率の向上を考えていく事で省エネ対策の軸として取り組みをしている。
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2. 現状の把握及び分析
  (1)現状の把握
     工場内の水銀灯の配置図を作成し、使用している照明機器の種類と台数を(表2)でまとめてこの表を基に省エネを検討することにした。
(表2)工場内照明器機種別表
 
  (2)現状の分析
     照明電源が一元化されていない(工作機械等と幹線電源の共有)ため、既設照明設備の電力使用量を測定するのは困難な状態にある。電源整理を実施し、用途別電力測定をするよう計画して正確な現状把握をするには費用が発生し、この改修メリットを低減させる事になり実施を遅らせる。
 その為、既設の電力量測定は、実測値を基に計算で把握する事にした。
 その方法としては、照明器具の電力は点灯中(調光なしで安定点灯時)ほぼ一定なので水銀灯10台分の電力を測定し、それに点灯時間と台数を乗じて既設水銀灯設備の電力使用量とする事にした。また、電力使用状況を把握するために電力量測定器を2台、予算を勘案して購入する事にした。
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3. 活動の経過
  (1)取り組み体制
  (株)久長電機
(有)山建
(有)電祥電力事業部
山本殿
山本殿
大崎殿
  の協力を得て何度と無く打合わせと仕様の調整を実施した。
一部導入後も主制御盤の改造を随時行い、毎年改良していき、最適な制御となるように調整した。
 
  (2)目標の設定
    [1] 昼休憩時等の業務外時間の無駄な照明電力を全てゼロにする。
[2] 工場内天井照明全体で60%以上の電力使用量の削減。
[3] 年間電力量削減目標 80万kWh以上
  (3)問題点とその検討
  [1] 再点灯に時間(約20分)がかかる。(だから切りたくない)
  [2] 全体照明を意識する余り、通路や材料置き場と実質の作業場所を一括りで照度設計がされており、ムラ・ムダの多い設計になっている。
  [3] 効果の高い物ほど、イニシャルコストが高い。
(表3)自動調光装置の比較検討表
 
  [4] メタハラや水銀灯にこだわり過ぎている。照明器具も適材適所を考慮すべきである。
2003年度に天井照明の省エネ化改善工事実施の承認が出た為、5年に分けて実施する事になり、まずは初めが肝心であったが、100%点灯時の評判は以前より明るくなったとなかなか良いものであったが約半年ほどした頃、その問題点は浮かびあがってきた。
・試験的に1箇所(株)久長電機製の3段階自動調光システムを採用した所その問題点が浮き上がった。
    一) 初期は3段階調光であった為、照度の低下が目立ち作業員に暗いという印象を与えた。
    二) 初期の調光のタイミングのズレが3〜4分あり、急に影になった場合に明るさが追いつかない。その結果、太陽がよく照り60%照度時に影が出来たり出来なかったりすると照度の上昇は間に合わず、常時60%照度による点灯となって暗いイメージが出来てしまう。
使用量削減では悪くは無いが、省エネではなく小エネという印象を与えてしまう。
    三) 個別点消灯用手動スイッチで常時100%点灯をする作業者がいる。
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4. 対策の内容
  (表3)の比較結果として高天井照明として(株)久長電機製の3段階自動調光システムを採用した。
その結果が(表4)の日負荷曲線データーであるが省エネは出来ているが調光による電力変動が思ったよりも少ないと感じられた。
(表4)三段階調光導入前後の日負荷曲線
 
   さらに、省エネ率を上げるべく、2006年度以降は同じく(株)久長電機100〜50%リニア調光システムを採用した。
 制御ソフトに関しては初回試験導入より得られた反省点・改良案を基に毎年更新。
 倉庫・受入など常時人の動きがあり、照明高さ5メートル以下については人感センサーHf蛍光灯(タイマー設定付)を採用し、適材適所を考慮した照明の配置と採用を計画した。
 ・初期導入時の問題点の対策
    一) 3段階調光の照度の急激な低下による印象の悪さは1%刻みのリニア調光で少しずつ照度を上下させて印象を良くするようにした。
    二) 調光のタイミングのズレは1〜2分程度に改善はしてもらい、リニア調光のおかげで少し分かり難くはなっている。(株)久長電機 山本殿と協議し、さらなる改善を研究して頂いています。
写真1 写真2 写真3
 
    三) その作業者のいる現場での手動操作を出来ないように手動操作スイッチを改造した。
現場の照度はJISZ9110の照度基準には適合していると説明し、現場作業者を説得した。また、勝手に主制御盤をいじらないようその上司を通じて説得した。
なおかつ、直接照明(高効率型蛍光灯器具)を設置し、作業場所の明るさを確保した。
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5. 対策後の効果
   このタイプでは、自動調光の設定は主制御盤から4灯を1グループとして細かな調光設定をすることが出来るようになっており、よりムラ・ムダを減らせるようになっている。
 その場合のリニア調光時に省エネ効果がどのくらいになるか(表5)であらわす。
(表5)改善効果予算表
 
   (表5)は全く同じ条件での調光の理想値として0.7を乗じてあり、設定の細かい調整など設置しただけではなく実際には努力なくしては達成出来ない数値である。
 実際には昼休時間の消灯は前後5分を削られ30分しか許して貰えず、タイマーであと20〜30分後に自動消灯するからと消灯して帰らないというのが残念ながら現状である。
 その為、計画値を上方修正したが、それでも(表6)のとおり実測値としては当初の目標値に近い数値が現れている。
(表6)電力量比較表
 
   また、(表7)のとおりポンプ工場全体の電力量も減少(生産量は少しUP)しているが、暗くなったとの不満はまだ無く全体的には省エネが出来ているようである。
 
(表7)ポンプ工場電力比較表
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6. まとめ
   もっときめの細かい制御で省エネ性能をUPさせる事が出来ないか、使い難い部分を使い易く現場の作業者が省エネを実行しやすい照明に出来ないか、出来ないなら何故か、その為に設備として何が出来るか、何をすればいいかを検討し、満足すること無く改善を進めていきたい。
 なお、(株)久長電機 山本殿、(有)山建 山地殿とこの数年省エネにとりくんできて、なんとかこうしてまとめる事ができて、お二人と無理難題に応えて頂いた2社には感謝しています。
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7. 今後の計画
   電力測定を個別に実施し、全使用量の中でどのくらいの割合を占めているかを社内全てに公表・監視できるように設備し、省エネの主役を省エネ機器の導入から省エネ機器の使用方法に移行する。
 計画時に作製した標識のとおり、全従業員で省エネを強力に推進する他の企業から手本にされるような社内雰囲気を作っていきたい。
 今年度9月に実施予定の設備では4灯で1グループの自動設定が1灯ずつ制御できるようになり、さらに細かい制御が可能になっている。また、それによって設備費用の低減とパソコンでの設定が可能(別途ソフト要)となっている。
 考え方が偏らないように、(株)久長電機 山本殿、(有)山建 山地殿、(有)電祥電力事業部  大崎殿の協力を得、更なる改良による省エネを目指す。
 また現在(株)久長電機では、瞬時点灯が可能になる器具の開発を進めています。
 (表8)は現場より、反対をされた平成12年当時の省エネ標識ですがこの考えを浸透させるよう努力していきたいと思います。
 
(表8)省エネ喚起標識
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