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審査委員長講評

  平成19年度 第18回 省エネ大賞を審査して

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省エネ大賞 審査委員長 
日本工業大学大学院 教授 
松野 建一   
 

 昨年は、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の発表に始まり、サミットでの2050年目標、ノーベル平和賞、COP13と、地球環境と省エネルギーへの関心が一段と高まった年であった。本年は京都議定書(COP3)で約束した温室効果ガス削減目標達成のための実行期間(2008年から2012年)が始まり、7月の洞爺湖サミットを始めとする各種の場で、日本の誇る省エネルギー技術等を世界に示すことができるものと期待されている。
  「省エネ大賞」は、前年末までに発売された同種の製品・システムの中で、最も省エネルギー性の高いトップランナーを表彰し、多くの消費者に省エネ性能の高い商品を使って頂き、増加する民生部門のエネルギー消費を抑制するという目的で平成2年に設けられた。テレビCM、新聞雑誌の広告や家電品販売店などで受賞製品に付けられた「省エネ大賞」受賞マークを目にする機会も多くなり、消費者の方々に環境に良い製品を選んで頂く目安としてよく知られるようになってきたことは、審査を担当する一人として喜ばしい。
  本年度は、家庭用、業務用、自動車の3部門合せて79件の応募を頂き、各部門を代表する24名の審査員により、省エネルギー性、省資源性、独創性、経済性、環境性の総合的評価に基づいて審査した。審査では、全ての応募の入念な書面審査を経て、特に優れた案件についてヒアリングおよび現地・現物調査を行った。さらに厳正な最終審査により、経済産業大臣賞2件、資源エネルギー庁長官賞5件、省エネルギーセンター会長賞12件、合計19件の受賞機器・システムを選考することができた。平成2年度の第1回から今回までの累計では、応募件数が1,145件、受賞件数が314件である。
  経済産業大臣賞には、センサで使用者を検知し独自のヒータでアルミニウム製便座を短時間(6秒)で暖める方式等により、電気代が年間約1,782円と、9年前の商品に較べ約73%の節約になる温水洗浄便座と、新開発の63Wランプと専用インバータの組合せで従来の40W2灯分の明るさを1灯で実現するとともに、ランプの長寿命化(1.5倍)により使用本数が10年間で1/3になる蛍光灯照明器具を選定した。また、資源エネルギー庁長官賞には、平成15年の建築基準法での常時換気設備義務化で数量・エネルギー消費量が増えている換気扇で、換気風量増と省エネを同時に実現した小型モーター搭載の換気扇、低外気温時の性能を大幅に向上させた寒冷地対応高暖房ヒートポンプエアコン、新たな技術開発により省エネルギー性を大幅に高めたルームエアコンとデジタルフルカラー複合機、目的地までの最速ルート探索とエコ運転アドバイスのシステムを組み合わせて、実用燃費を大幅向上させるナビゲーションシステムを選定した。
  省エネルギーセンター会長賞を含め、受賞機器・システムは、いずれも独創的な省エネルギー技術への取り組みと不断の努力が結実したものであり、当該企業の関係者各位に深く敬意を表し、祝意を申し上げたい。本年は省エネ法改正案の提出も計画されているようであるが、選ばれた製品が今回の表彰を契機に今後広く使われ、省エネルギー効果を発揮することにより、生活環境の改善に貢献するとともに、さらに広い分野で省エネルギー技術の開発と実用化が進むことを心から期待している。

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