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平成9年度
ITSによる省エネルギー施策と効果

== 目 次 ==

自動車は日本のエネルギー消費量の約20%を使っています

自動車の燃料消費量のうち、約11%は交通渋滞によって無駄に消費されています

自動車の燃料消費は乗用車と貨物車がほぼ同じ量を消費しています

ITSにより無駄な燃料を低減させることが可能です

ITSによる3つの省エネルギー効果を試算しました

このパンフレットは、石炭ならびに石油及びエネルギー需給高度化対策特別会計法にもとづくエネルギー使用合理化設備等導入促進広報対策等事業の一環として、(財)省エネルギーセンターが(財)自動車走行電子技術協会に委託し、制作したものである。

財団法人省エネルギーセンター
財団法人自動車走行電子技術協会(現 : 財団法人日本自動車研究所)

ITSは道路交通の省エネルギーに貢献します

21世紀のクルマは、ITSによりインテリジェント化された道路と会話しながら走ります。現在、クルマの交通渋滞による燃料の無駄遣いは、自動車燃料消費量全体の約11%と推察されます。この燃料の無駄遣いは、ITSにより大幅に削減させることが可能です。
(ITS:Intelligent Transport Systems 高度道路交通システム)


 自動車は日本のエネルギー消費量の約20%を使っています

 
自動車は、わたし達の暮らしに無くてはならない交通手段となっています。それにともない、運輸部門のエネルギー消費量は年々増加しており、全エネルギー消費量の約24%を占めています。また、その消費量のほとんどを自動車が占めており、約87%に達しています。

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 自動車の燃料消費量のうち、約11%は交通渋滞によって無駄に消費されています

 
公表データによると、渋滞による年間の国民全体の損失時間は、56億時間です(1993年度建設白書によると56億人時/年)。この損失時間から、旅行速度を計算し、過剰に消費されている燃料を推計しました(データは1992年度を使用、全て原油換算値)。この計算によると渋滞時に無駄に消費されている燃料は約910万klとなり、自動車全体で消費されている燃料約8,200万klの約11%に相当します。

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 自動車の燃料消費は乗用車と貨物車がほぼ同じ量を消費しています

 
自動車の燃料消費量約8,200万klの車種別内訳は、貨物車が48%、乗用車が47%であり、この2つで95%を占めます。交通渋滞による無駄な燃料消費量約910万klも、これと同じぐらいの割合で消費されているものと考えられます。したがって省エネルギー対策も、乗用車と貨物車の両方に対し実施する必要があります。

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 ITSにより無駄な燃料を低減させることが可能です

 
ITSは2000年から2010年頃の実現を目指して開発が進められています。ITSを広い概念で捉えて、省エネルギー施策を検討しました。その結果25の施策がリストアップされ、適用可能な車種別に整理してここに示しました。これらの施策を適用すれば、交通渋滞等により無駄に費やされている燃料消費量を削減することができます。


















カーナビゲーションによる経路案内
VICS等によるリアルタイム交通情報の提供
●経路配分誘導
●アダプティブクルーズコントロール
●追従車群走行
●交通管制の高度化(広域信号制御)
●有料道路における自動料金収受システム(ETC)
●リバーシブルレーン
●道路環境情報提供システムなどによる危険回避




共同集配・帰り荷情報提供システム
●運行情報センターの設置
●インターモーダル輸送の促進
(フェリー、鉄道、港湾輸送との連携)




●駐車場情報システム
●違法駐車監視システム
●HOV(多人数乗り車両)レーン
●相乗り制度(カープール制度)
●ロードプライシング
●エリア・ライセンシング(許可証)
●パーク&ライドシステム



●優先走行システム
●デマンドシステム
●運行情報システム
●乗り継ぎ情報システム





●最適車両配車システム(含むデマンドシステム)

●車両運行効率化支援システム

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 ITSによる3つの省エネルギー効果を試算しました

 
ITSによる省エネルギー施策のうち、適用車種の台数が多いなど効果の大きそうな施策を3つとりあげて、どのくらいの効果があるのかを試算してみました。試算は2010年を想定し、交通量が1995年に比べて、1.3倍と仮定しています。省エネルギー要因は主に2つ考えられます。ITSにより無駄な走行をしないことによる走行距離の低減と、円滑な交通流が実現されることによる走行速度の上昇です。この考えにより試算を行った結果を示します。(2010年における自動車単体の燃料消費率の向上および道路容量の拡大などは考慮していない。)

【試算の概要】経路案内による迷走削減効果を2.4%とし、2010年におけるカーナビゲーションの普及率は30%とする。

【試算の概要】静的経路案内装着車に対するVICS装着車の到達時間削減効果を4.4%とする。これにより0.46km/hの速度上昇が得られる。2010年におけるVICSの普及率は20%とする。
(注)VICS:Vehicle Information and Communication System(道路交通情報システム)

【試算の概要】営業用貨物車の積載率を1995年の54.8%から2010年には56.3%になるものとする。
(注)共同集配・帰り荷情報提供システムとは、複数の運送会社が協力して情報システムを構築し、帰りも荷物を積めるようにするもの。

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