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自動車物流][交通流の改善][交通渋滞の原因][迷走・誤走][ITS][発展プロセス][省エネ効果]


財団法人省エネルギーセンター
財団法人自動車走行電子技術協会(現 : 財団法人日本自動車研究所)
平成8年度
Intelligent Transport Systemsと
省エネルギー効果

== 目 次 ==

自動車は移動・輸送の主役です
自動車交通の省エネルギーには交通流の改善が必要です
交通渋滞の原因には、物理的な要因とドライバの心理的な要因によるものとがあります
迷走・誤走等も省エネルギーの敵です
ITSによる省エネルギー推進の方向
省エネルギーから見たITSの発展プロセス
ITSによる省エネルギー効果


このパンフレットは、石炭ならびに石油及びエネルギー需給高度化対策特別会計法にもとづくエネルギー使用合理化設備導入促進広報対策等事業の一環として、(財)省エネルギーセンターが(財)自動車走行電子技術協会に委託し、日本大学理工学部交通土木工学科の越正毅教授の指導の下に、東京大学生産技術研究所、東京都立大学工学部土木工学科、通産省工業技術院、(財)日本エネルギー経済研究所、(財)日本交通管理技術協会、自動車メーカ、電気通信メーカ及びシンクタンクの協力を得て作成したものである。

円滑な自動車交通の実現は
省エネルギー化の重要課題です

 

 自動車は移動・輸送の主役です

 

 自動車は私達のくらしに無くてはならない交通手段となっていますが、それに伴い、運輸部門のエネルギー消費割合は年々増加し、H6年度では全エネルギー消費量の24.2%を占めています。

部門別エネルギー消費割合


産業部門は非エネルギー向け消費を含む
(資源エネルギー庁「総合エネルギー統計」より作成)

運輸機関別エネルギー消費割合


(運輸省「運輸関係エネルギー要覧」より作成) <平成6年度>
 運輸部門の中で自動車の消費するエネルギーが最も多く、旅客運輸では84%、貨物運輸では90%に達しています。

 

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 自動車交通の省エネルギーには交通流の改善が必要です


 交通渋滞により貴重なエネルギーを無駄にしています。特に首都圏では、慢性的な渋滞が発生しており、平均旅行速度は11.6km/h(H6年度)とデータがあります。
 旅行速度が10km/hから20km/hになれば約40〜60%の燃料が節約できることになります。

 

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 交通渋滞の原因には、物理的な要因とドライバの心理的な要因によるものとがあります


物理的な要因

流入交通量に比べて道路の容量が不足した地点で発生する渋滞です。この様な場所はボトルネックと呼ばれています。

ドライバの
心理的な要因

高速道路で下り坂から上り坂に移った時点(サグ)で無意識の減速により発生する渋滞です。トンネル等も入口で減速することから同様の渋滞が発生します。

 

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 迷走・誤走等も省エネルギーの敵です


 目的地までの経路を見失ったり、間違えてむやみに走り回る迷走・誤走や駐車場探しも貴重な燃料の無駄遣いになります。

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 ITSによる省エネルギー推進の方向

道路運用の高度化

 交通信号システムの高度化や料金所のノンストップ化を進めるとともに、違法駐車等を減らし、自動車が走易い道路にする方法です。
 ITSの発展により信号制御等に交通需要の予測データが使えるようになれば、広域信号制御システムは一層効果を発揮するようになるでしょう。
 ナビゲーションや動的経路誘導が発展し情報の総合利用が進めば制度の高い交通需要の予測も可能になるでしょう。
需給の調整

 渋滞地点を回避させたり、出発時間を変更したり、自動車の積載効率を向上させる等により道路に対する交通需要負荷を減少させ平準化する方法です。リアルタイム交通情報提供、動的経路誘導、HOVレーンの設定等がこれにあたります。
自動車と他の交通機関とをうま組み合わせて利用すること(インタモーダル)も重要なテーマです。
交通流特性の改善

 交通流の中において個々の車の動きを改善して渋滞しにくい交通流を実現する方法です。
 自動車追従走行システム(ACCS)が普及すれば、交通流の特性が変わり、サグやトンネルでの渋滞を減少させることができます。さらに、低速域でのACCSは信号交差点での発進流を円滑化し、市街地における渋滞の緩和にも寄与することが考えられます。
 また、高度な運転支援システムは、交流地点で円滑な織り込みを可能にし渋滞緩和に貢献します。

ITSの各システムは、発展のプロセスの中で、相互の連携や協力を深めながら、
より高い省エネルギー効果を実現していくものと期待されます。

 

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 省エネルギーから見たITSの発展プロセス

 
▲PDFデータでご覧いただけます。

 

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 ITSによる省エネルギー効果


 ITS関連5省庁による開発構想(9分野)から省エネルギー施策に関する分野を抜粋し表にすると以下のようになります。
開発分野 省エネルギー施策との関連 利用者サービスの内容
道路運用の
高度化
需給の
調整
交通流の
特性の改善
1.ナビゲーション
  システムの高度化
交通関連情報の提供
●*2 目的地情報の提供
2.自動料金収受
  システム
●*1 自動料金収受
3.安全運転の支援 走行環境情報の提供
●*3 運転補助
自動運転
4.交通管理の最適化 交通流の最適化
交通事故時の
交通規制情報の提供
5.道路管理の効率化 通行規制情報の提供
6.公共交通の支援 公共交通利用情報の提供
7.商用車の効率化 商用車の運転管理支援
  商用車の連続自動運転

省エネルギー効果の試算例

*1 自動料金収受
料金所における渋滞がノンストップ化により解消された場合(横浜−横須賀道路の六ッ川料金所を例に試算)
1ヶ所の料金所では1日:約3千リットル、年間:約1千キロリットルの燃料が節約できると試算されます。
(通行車両は総て小型乗用ガソリン車と仮定)

*2 目的地情報の提供
ナビゲーションシステム等の経路案内により迷走・誤走等の無駄走行が解消された場合
(迷走・誤走等の経験をアンケート調査したデータから全体の2.4%が無駄走行と仮定し試算)
乗用車にみに限定しても、全国の主要都市全体で年間:約20万キロリットルの燃料を節約できると試算されます。
(乗用車は総て小型ガソリン車と仮定)

*3 運転補助
ドライバの行動に起因するサグ渋滞が自動追従走行システム(ACCS)により解消された場合
(高速道路でサグ渋滞が起きやすい地点、40ヶ所合計での試算)
自動追従走行システム(ACCS)の装着率が10%の場合、年間:約7百キロリットル、20%の場合約2千キロリットル、100%になれば約7千キロリットルの燃料を節約できると試算されます。(通行車両は総て小型乗用ガソリン車と仮定)
なお、ACCSは一般の交差点における発進流の円滑化にも寄与すると考えられ、この場合の効果は極めて大きなものとなります。

(試算は(財)自動車電子技術協会による)

 

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